多くの住宅関連企業(工務店)でWEB広告を戦略的に取り組まれているかと思います。一方で、住宅業界という特殊な業界において提携している広告代理店が、住宅業界の事例をほとんど保有していないことも多くあります。

 

こちらは、ある経営者の悩みです。

 

今はWEB広告はホームページ制作をしてくれた所にお願いしているんだよな。

毎月MTGをするんだけど住宅業界の知識がないから、なんというか勘所が分かってないんだよな

しっかりやってくれてるから文句はないんだけど、業界の成功事例とか知ってるともっといいんだけどな・・・

かといって業界に詳しい業者もいないし。

どうしたらいいんだか・・・。

 

このように、広告代理店さんが広告代理店が業界のことをあまり把握していないケースは多くあります。その場合、業界に合わない広告の配信の仕方などを行ってしまうと望んだ効果を得られない結果となります。

 

今回はではそのようなことがないように、住宅業界の広告配信の成功事例を共有説明いたします。

 

なお、今回はWEB広告の成功事例を中心に説明いたしますのでそもそもの全体的な理解が必要な場合は下記記事を参照ください。

 

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

住宅業界の集客構造におけるWEB広告の位置付け

 

まず住宅業界の集客全体について触れてみたいと思います。集客構造には大きく「媒体」「販売ルート」「企画」が存在します。媒体は販売ルートにどのような手法で来場・アポにつなげるか、を指します。販売ルートは展示場や見学会・店舗など見込み客と対面接点を持つ場所を指します。また、企画は販売ルートに呼び込む為にどのような企画を行うかを指します。

 

 

企画に示している物件案内は展示場であれ見学会であれその物件を紹介するという意味合いになります。物件案内以外にも相談会やセミナー、ワークショップなど様々な企画が行われています。近年ではこの企画自体がオンライン化されつつあります。

 

今回のテーマになるWEB広告はまさにこの媒体における③に位置づけられます。

 

広告管理表の見方

 

今回は広告配信の成功事例なので全体フローの中でも「配信設計」を中心に取り扱います。

 

 

また、配信設計については独自のシートを使用します。

 

下図をご覧ください。こちらは広告設計内容を1枚のシートにまとめるフォーマットになります。

 

 

目的の欄は目的(来場・資料請求・認知度強化など)や目標数字(10件の来場、など)費用反響コスト(自社の1件あたり反響コスト)を記載します。ペルソナの欄は年収・性別・年齢・居住地・子供の有無・関心事などを記載します。設計については、「誰に出稿するのか」「どこに出稿するのか」「どのように出稿するのか」「いつ出稿するのか」についてまとめておきましょう。

 

こちらを活用してお伝えしたWEB広告フローを全て分かりやすく管理することが重要です。また、社内メンバーだけでなく、広告代理店ともシートを共有するようにしましょう。

 

なお、シートについては下記よりダウンロードが出来ますので必要に応じてダウンロードし、活用してください。

 

 

また、シートを作成した上で確認すべき点が大きく4つあります。こちらも併せて押さえながら作成しましょう。

 

ペルソナと配信設計に一貫性があるか?

想定したペルソナに対してWEB広告配信を行う為、ペルソナと配信設計の一貫性が非常に重要です。中でも年齢、エリア、年収など重要な要素は必ず配信設計上と一貫性を持たせることが重要です。

 

目的と配信設計に一貫性があるか?

WEB広告配信設計は目的によって大きく変容します。イベント予約の場合と資料請求の場合で適切な配信設計は変わる為、目的に沿ったWEB広告配信設計を行いましょう。

 

費用対効果は適正か?

前途した通り、目的に応じて適正反響コストが変化します。反響コストに沿った配信が必要であり、予算が足りない、効率が悪い、それぞれにおいて問題ですので、費用対効果を押さえたWEB広告運用が重要になります。

 

配信ボリュームは十分に出ているか?

配信対象を中心に効果性を意識しすぎると、その分配信ボリュームが出なくなります。適度なボリュームを維持しながらWEB広告設計を行うことが重要です。

 

広告配信の良くある失敗事例

 

成功例に入る前に実際に先程の表を使い、まず失敗例を見て参りましょう。

 

下の図をご覧ください。

 

まず一つ目の失敗箇所はペルソナと出稿先が合っていない点ですね。例えば、ペルソナを見ると、30代・男女・年収600万円です。しかしながら、出稿する設定が全国になってしまっていることがお分かりでしょうか。居住地が浜松にも関わらず、広告が全国に配信されていると大きな機会損失です。

 

 

二つ目は費用対効果が合っていない点になります。目的の目標数字は10件、そして費用が10万円となっております。しかし、この住宅会社のWEB広告反響コストは1件当たりの来場で5万円になります。

 

 

ですから費用が10万であれば5万円になると2件しか反響が反響は本来実現しません。結果、正しい効果判断が出来ない結果となります。「とりあえず10万円の予算で目標10件」はよく聞く目標設定ですが、換算すると1反響1万円になりますが、そこまで効率が良いケースは非常にレアですので注意しましょう。

 

三つ目は難易度が高いですが、設計自体が適切ではない点です。結論から言えば検索広告で来場促進は非常に難易度が高いと言えます。また、Facebookのカルーセル広告は効率が悪い為控えるべきです。

 

失敗事例は以上ですが、最後のポイント比較的難易度が高いので、最初の2点についてまず理解しましょう。

 

事例①広告により自社のブランディングに成功

 

ではまず最初の事例に入っていきます。こちらは、岐阜の住宅会社で成功した事例になります。

 

YouTube広告を活用して商圏内の見込み客に対してブランディングを行い認知度が大幅に上がりました。ポイントはブランディングと相性が良い動画広告の相性が非常に良かったことです。こちらの会社はまず自社ブランドを構築し、その上で、ホームページ・メルマガ・SNS・TVCM・看板などに発信したのですが、ブランドの発信の効果がWEB広告と相性が良かったのです。

 

 

広告設計シートを見てもYouTubeと動画の相性が良い点、ブランド訴求と動画の相性が良い点、認知と動画の相性が良い点など、目的とペルソナ・設計に一貫性を持たせた設計になっている点がお分かりかと思います。

 

 

なお、認知度を踏まえた施策については下の記事で詳しく触れていますので併せてご覧ください。

 

 

事例②広告とLPを使い、今すぐ客を大幅獲得

 

二つ目の事例になります。

 

検索連動型を活用LPに誘導し、自社のパンフレットを訴求することで資料請求が大幅に増加しました。ポイントは検索連動型広告とランディングページ、そしてランディングページと資料請求との相性が良かった点です。

 

 

ランディングページを作っている住宅会社も多いかと思いますが、ランディングページは比較的熱の高いユーザーを取り込むことが目的ですので、検索広告との相性が非常に良いです。

 

というのも、下記の通り今すぐ客はWEB検索広告から情報収集をしているケースが多いからですね。検索広告は既に検索をしているだけあり、今すぐ客が多くいる傾向にあります。一方で媒体広告については、インターネット上でたまたま表示されているだけですので、まだ先客であるケースが多いです。

 

 

ですから、今すぐ客向けにWEB検索用広告を活用し、さらに今すぐ客向けの手法であるランディングページを設定することは非常に有効な施策になります。

 

 

広告設計シートを見ても費用対効果が適切である点、獲得と検索広告・検索広告とLPの相性が良い点が分かると思います。また、少し高度ですが、競合サイトを閲覧しているユーザーを対象に配信設計を行ったので効果性が非常に良かったのでしょう。

 

 

事例③広告を活用し、ホームページのアクセスが6倍

 

続いての事例です。

 

媒体広告を活用し、WEB広告内に社名を掲載することで社名検索をし、ホームページにアクセスするユーザーが大幅に増加しました。ポイントはバナー広告自体に「社名で検索!」というメッセージを表示させたのでクリックをせずに社名で検索するユーザーが増えたという点です。(結果クリックもされないので費用が大幅に効率化しました)

 

 

あまり知られていませんが、WEB広告ではどの程度配信するかも細く設定が可能です。こちらのケースでは「商圏内のターゲットに対し、1日8回広告を配信する」という設定を行いました。看板やテレビCMでも1日8回自社の広告を見てもらうことは難しいですからいかに効果的な施策かは理解出来るかと思います。

 

WEB広告設計シートを見ても認知とバナー広告の相性が良い点、またロゴ訴求とロゴバナーの相性が良い点が明確です。

 

 

事例④YouTube広告を活用し、自社認知度の大幅増加に成功

 

続いての事例です。

 

YouTubeを活用し、スキップされるまでの5秒間に社名を訴求することにより、コストをかけずに社名の認知度を上げることに成功いたしました。ポイントはスキップされるまでの5秒間にメッセージを強く盛り込んだ点です。

 

補足ですが、動画広告の種類としては、下の図の様なパターンが一般的です。今回はその中でも、顧客の声を伝える形式を採用いたしました。

 

 

また、YouTube動画場にはスキップ可能広告とスキップ不可広告がありますが、スキップ可能広告で配信いたしました。スキップ広告ではどうしても5秒以内にスキップされてしまう為、「最初の5秒間に社名を連呼する」などの工夫をすることによって、自社の認知度を拡大することに成功しました。

 

 

広告設計シートを見ても認知と動画の相性が良い点、顧客の声の訴求力が高い点、スキップ可能広告の効率が良い点などが明確です。

 

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkbox広告を活用することでブランディングを強化することが可能である

checkbox検索連動型とLPは相性が良い

checkboxバナー広告を活用することで低コストでホームページアクセスを増加させることが出来る

checkboxYouTubeを活用することで低コストで自社認知度を上げることが可能である

 

以上WEB広告の成功事例について見て参りました。証券や、販売する商品によって合う合わないはあると思いますが、自社の成功パターンを構築する上でイメージとして理解しすると良いでしょう。

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