今回は1年でインスタフォロワー数を4倍にし、無料で集客が倍増した広島県のI社について見てまいります。I社は広島県を中心に展開している注文住宅企業で展示場を数多く出店し地域密着で展開している為、エリア認知度が高い会社です。
では本日の目次をお示しいたします。
当初の課題
下図はI社が抱えていた課題と目標、ギャップを埋める為の対策を記した図になります。順に説明致します。多くの住宅会社と同様にコロナによって年々集客効率が悪化しているものの、人員が足りず新たな集客構造を構築出来ずにいました。そして集客効率が悪化している手前、コストをかけることができないという悪循環です。
また、熱感の低い反響が減っていることもあり「質の高い来場を増やす」ことが至上命題でした。単なる反響増加ではなく、質が高い反響となればブランディングを踏まえた施策が必要になります。
その為にブランディングで熱感を高めるInstagramを有効施策として採用し、来場増加施策の構築を行ったのです。結論から言えば、I社では1年間でフォロワーを4倍にするという大幅な成果を出すことに成功しました。
なぜこのような成果を出すことに成功したのでしょうか。ポイントは大きく4つあります。一つ目が3C戦略、二つ目が流入導線設計三つ目がエンゲージメント対策、4つ目が自動化です。順番に見て参ります。
I社の取り組み
まず、3C戦略について触れてみたいと思います。
①3C戦略
3C戦略とは、「自社の得意分野の中で顧客のニーズを満たし、かつ競合が参入できない領域」すなわち”USP”を洗い出す為に行う分析業務になります。USPとは自社の得意分野の中で顧客ニーズを満たし、
かつ競合が参入できない領域を意味し、自社が強みとする競争優位性、差別化要素を指します。
例えば優秀企業のUSPは下記のようになります。エサキホームは5LDKの間取り、パパママハウスは家事・子育・収納、セルコホームは北欧住宅、ソラマドは天井窓などです。このように他社が真似できない自社の優位性をしっかりと打ち出すということが非常に重要になります。
このようなUSPがなぜInstagramの運用に関係するのでしょうか。下図は、USPに沿ったInstagramの運用コンセプトになります。例えば性能や間取りがUSPの住宅会社は性能や間取りに関するお役立ち情報を発信するが重要になります。
またデザイン力がUSPの住宅会社は魅力的な写真を発信することが重要になります。地域密着の住宅会社は顧客とのやり取りを発信することが重要になります。
ここで1点注意事項がございます。USPを明確にするには自社の考えだけで判断することは非常に危険です。3CのCは自社(company)・競合(competitor)・顧客(customer)ですから競合分析も必要になります。
下図は、I社の競合のフォロワー数、ファンの増減数、いいね数などを分析した図になります。このように他社のフォロインスタグラムの取り組みを徹底的に管理することで圧倒的な成果を創出することが可能になります。
自社の判断だけでなく競合分析を踏まえてUSPを明確にしましょう。ここからはUSPに沿った運用事例を見て参ります。下の図は性能・間取りがUSPの住宅所会社がInstagramで投稿している事例です。
それぞれのアカウントで性能や間取りに関する失敗事例やポイントなどを投稿しています。投稿の仕方も各社工夫をしており、動画で投稿するケース、漫画で投稿するケース、間取りそのものを投稿するケースなど様々です。
下の図はデザインがUSPの住宅所会社がInstagramで投稿している事例です。それぞれのアカウントで施工事例など写真を中心に投稿しています。投稿の仕方も各社工夫をしており、施工物件を取り巻く風景も投稿するケース、仕様などを説明付きで投稿するケースなど様々です。
下の図は地域密着がUSPの住宅所会社がInstagramで投稿している事例です。それぞれのアカウントで施主のやり取りなど写真を中心に投稿しています。投稿の仕方も各社工夫をしており、施主とのやり取りを掲載したり、ユーザーに向けてアンケートを採ったりとコミュニケーションを重視した運用を行っています。インスタライブなどを行うケースは比較的地域密着系の企業が多いです。
I社では3C戦略によってデザインがUSPであると判断した為、デザイン型で運用を行い、圧倒的なフォロワー数を積み上げることに成功しました。
②流入動線設計
次に、流入動線設計になります。Instagramのアカウントに流入してもらうには大きく二つあります。一つ目が「ハッシュタグ流入」、二つ目が「検索流入」になります。順番に説明して参ります。
まずハッシュタグ流入です。例えばInstagramで「マイホーム」という言葉を検索した際にマイホームというハッシュタグが付いたページが表示されます。一般的にハッシュタグからの流入が半分以上を占めると言われておりどのようなハッシュタグを付けて投稿するかが非常になります。
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