多くの住宅会社において、営業効率の向上や顧客の購買体験の改善は重要な課題であろう。特に家づくりにおいては、施主が情報を得やすく、ストレスなく検討できる体制を整えることが、工務店の利益確保にもつながる。JIBUN HAUS.株式会社は、全国120社以上の加盟店とともに展開する「ジブンハウス事業」を中心に、セミオーダー住宅のフランチャイズ事業やハイクオリティCG制作を手掛け、営業活動や購買活動の効率化を推進している。今回は、同社の取り組みやサービス内容について伺った。住宅会社として営業効率や顧客体験の改善に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてほしい。

 

ーまず、御社の特徴を教えてください。

 

弊社は2016年2月に創業し、東京都中央区にオフィスを構えています。現在、従業員は20名弱、加盟店が全国で約120社にのぼります。北海道から沖縄まで幅広く加盟店展開を行い、「ジブンハウス事業」と「支持政策事業」を展開しています。

 

ーありがとうございます。ジブンハウスはフランチャイズ展開とのことですが、立ち上げの経緯について教えてください。

 

 

もともと弊社は、「施主ファースト」というキーワードを重要視しています。

 

住宅業界のビジネスモデルとして、施主が家を探しやすく、家づくりを楽しめるようなユーザー体験がベースにあり、その上で造り手である工務店が利益を上げられる構造を築くことが重要だと考えています。もともとこの業界では、家づくりや企業選びが難しく、ユーザーがストレスを感じやすい状況がありました。そこで、ユーザーが安心して購買活動を行えるようなフランチャイズを立ち上げたいと考えたのが始まりです。

 

立ち上げ当初は、「家はスマホで買う時代」というキーワードを掲げて展開しました。これも「売る」という売り手ではなく、「買う」という買い手を意識したキャッチコピーです。売り手よりもまず買い手を重視し、その結果として売り手が潤うという構図をつくりたかったのです。

 

ー素晴らしい考え方ですね。では、ジブンハウスのサービス内容を教えてください。

 

セミオーダー型の規格住宅をメインに取り扱っています。規格住宅ならではのメリットを最大限に活かし、価格の明瞭さや選びやすさを軸に、情報が多すぎて迷ってしまうユーザーをサポートすることを重視しています。また、名称の「ジブンハウス」には、「自分で家づくりや家探しができる」「自分らしい暮らしを手に入れられる」という想いを込めています。

 

 

ージブンハウスに加盟することで、どのような効果やメリットが得られるのでしょうか。

 

大きく二つあります。一つ目は、営業活動の変革による営業コストの減少です。お伝えしたように、造り手と住まい手の課題解決を両軸で行うことが我々のモットーです。造り手においては人材の採用難が続いているため、少数精鋭の体制作りをどのようにするかが課題です。そこでデジタルを活用し、営業担当者の打ち合わせ回数を3回以内に抑えられるよう体制作りを進めています。

 

また、住まい手の観点では、共働きの方が増えており、打ち合わせが多いと非常にストレスがかかります。この打ち合わせ回数を減らすことで満足度を高めることを意識しています。結果として、造り手にとっても住まい手にとっても、打ち合わせを最低限に抑えた中で住宅や家づくりが進められます。

 

実際に加盟店では、来店から契約までの平均打ち合わせ回数は3回前後で、以前は半年かかっていた打ち合わせ期間も、現在では1〜2か月ほどで完了しています。また、それだけではありません。コストダウンにより利益率は20%から25%に向上し、今では30%のレベルも見えてきています。棟数が減る時代においても、一棟当たりの利益を増やすことを意識して取り組んでいます。

 

 

打ち合わせ回数を減らしても、デジタルツールなどを活用して検討時間は確保されているため、満足度は上がっています。

 

二つ目は、購買活動の変革です。従来、住宅業界では、住まい手が家探しから検討するまでの期間が長くなる傾向がありました。というのも、住宅会社は資料請求や来場予約で名簿を獲得してからでないと情報共有を行わないためです。

 

そうなると、個人情報の取り扱いが厳しくデリケートになっている中では、資料請求や来場予約に至るまでのハードルが高くなり、検討期間が長くなってしまいます。一方で、自動車業界など他の業界を見ると、ホームページから資料請求や来場予約をする前に、デジタルカタログで情報を収集したり、価格プランを確認したり、VRでイメージをつけたりすることが一般的です。

 

 

こうした状況を踏まえ、住宅業界でも資料請求や来場予約の前段階で、買い手・造り手双方が情報収集できる体制を整えることが重要だと考えています。また、土地探しについては、ARを活用してバーチャル内覧ができる取り組みを進めるなど、購買活動そのものの質を高める工夫も行っています。

 

ー素晴らしい取り組みですね。他にどのような取り組みを行っているのでしょうか。

 

フランチャイズ事業以外に、CG事業も展開しています。ジブンハウスで作成したCGのクオリティが高かったことから、加盟店以外への提供も始めました。住宅のパースや動画など、CGに関する制作はすべて手掛けており、ハイクオリティであることが特徴です。そのため、住宅にとどまらず、ホテルやリゾート、別荘などのCG制作も行っており、住宅以外の分野にも展開しています。

 

本日はありがとうございました。

 

JIBUN HAUS.株式会社

 

JIBUN HAUS.株式会社は、全国の加盟店とともに展開するセミオーダー型住宅のフランチャイズ事業「ジブンハウス」を中心に、住宅業界向けの購買活動や営業活動の効率化を支援する企業である。「暮らしを変える、未来をつくる」というビジョンのもと、VR・AR技術を活用した住宅購入体験やハイクオリティCG制作を提供し、住宅だけでなくホテルやリゾート、別荘などにも展開している。

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