今回の住宅業界バンバン集客塾では、「イベントの重要性」について見ていきたいと思う。
では本日の目次を示そう。
販路の役割
まず、下の図を見ていただきたい。住宅業界のマーケティングは、下の図の構造のようになっている。

販促とは、チラシやホームページ、WEB広告、 SEOなど、自社を認知してもらい、来場につなげるための「入口」のことである。販路というのは、見学会や相談会、勉強会などのイベントを指すが、この図でいえば、入口から来た見込み客を呼び込む「出口」に位置づけられる。多くの住宅会社が、マーケティングといえば販促のみと捉え、イベント自体を最適化するというところが弱い。
しかし、集客において販路が9割を占めており、見学会・相談会・勉強会などのこの販路と呼ばれる部分を、いかに強化できるかということが重要である。販路に関しては、下の図のように様々なパターンがあり、モデルハウス・自社物件・施主宅・店舗・外部会場に分けられる。

飲食店などをイメージしていただいた場合、一般的なビジネスにおいて販路は一つしか存在しない。しかし、住宅業界は様々な販路を展開できるという意味で、非常にマーケティングがしやすい業界である。その上で、住宅の購入層は下の三段階あることを押さえてほしい。

いますぐ客は全体の2~3%、これから客は20~30%、まださき客は50~60%存在する。そして下の図にあるように、住宅の実現可能時期については、いますぐ客(1年以内)が26%、これから客(2年以内)が22%、まださき客(未定)が52%である。

購入意欲の熱が高い層に対して、低い層が圧倒的に多いのである。当然ながら、いますぐ客には見学会が有効であるが、これから客においては相談会、まださき客においては勉強会といった形で、それぞれアプローチをしていく必要がある。

そうしなければ、今後全体の集客母数が減少していくと見込まれる中で、集客を増やすことは難しくなっていくだろう。では、いますぐ客向けの見学会はどのように強化すれば良いのだろうか。具体的に触れてみたい。
見学会の全体像
見学会に関しては、少なくとも6つのパターンがある。モデルハウスの見学会でいえば、「総合展示場」「単独展示場」「街角モデル」「建売」が存在する。邸宅見学会でいえば、完成した物件「完成見学会」と、すでに引き渡した物件で行う「住まい見学会」が存在する。

このような中で、邸宅見学会の集客が現在非常に厳しくなっている。というのも、下の図にあるように、コロナ前は外観のデザインが良い見栄え物件が50%ほど占めていた。

当然、ブランドを毀損しかねないような、外観にお金をかけていない見劣り物件というものも存在するが、完成物件の2軒に1軒は見栄え物件であり、そこで比較的来場の確保ができていたのである。しかし、コロナ後に様相が変わった。原価が高騰したり、性能に予算を振り切ったりするケースが増え、見栄え物件が減少し、見劣り物件が増えてしまったのである。その結果、完成見学会自体の実施率が減り、無理に見劣り物件で見学会をしても来場がない、という結果につながっている。
従来は、モデルハウスよりも邸宅見学会の方が集客効率が良い傾向にあった。しかそ、現在は下の図にあるように、邸宅に関しては等身大の住宅を見せる、いわば営業装置としての価値となり、集客においてはモデルハウスを活用するといった逆転現象が起こっている。

また、他の販路を見ると、常設展示場とまちかど展示場を展開しているケースがあるが、まちかど展示場は、会社によっては建売に近いケースが多く、集客力が低い。すなわち、常設展示場の方が集客力が高いといった考え方になる。

次に、総合展示場はどうだろうか。我々は、総合展示場を「他力集客」と表現している。改めて言葉の定義を紹介すると、「自力集客」とは、自社で見学会や勉強会、相談会を開催することである。一方で、「他力集客」とは、他社が集めた名簿を買うという考え方で、総合展示場が該当する。

なお、総合展示場以外にも、スマホカウンターやタウンライフ、フランチャイズからの集客なども他力集客にあたる。総合展示場の集客においては、以前よりも集客が落ちていると言われているが、当然ながら広告費・出展費用も高く、案件を増やそうと思っても増やすことが難しい。また、総合展示場は親会社がテレビ局であるケースが多く、テレビCMなどのアナログな販促に依存している背景がある。
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