今回の住宅集客道場では、4P戦略におけるプロダクトの総集編として、改めて重要なポイントについて見ていきたい。
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では本日の目次を示そう。
矛と盾で見る強みの再構築
まず、住宅業界において、自社がどのような強みで勝負しているのかを再確認する必要がある。その上で、まず何が「矛」であり、何が「盾」であるかを押さえることが重要だ。ここで言う「矛」とは、自社の突出した強みを指し、「盾」とは、減点にならないよう最低限担保すべき要素であると捉えるとわかりやすい。
例えば、下の図を見てほしい。2020年当時は、耐震性やZEH、長期優良住宅などが他社と比較して突出しており差別化要素となっていた。しかし、法改正などを経て他社の水準が上がる中、これらの要素は2025年には前提要素となっていることを認識しなければならない。
また、下の図は、住宅業界における差別化要素の主役であるが、1970年代は「構造」が際立った強みであった。その後、素材による差別化の時代が訪れ、次第に間取り・デザイン・性能といった要素が主役へと移り変わってきている。また、近年では、構造や素材による差別化が難しくなっており、性能に関しても高い水準が求められている。
このように、かつての突出要素、現代でいう前提要素をUSPを訴求していないかという点を改めて見つめ直さなければならない。また、こうした強みの洗い出しにおいて、30年前に流行した無添加住宅、20年前の「ママの家」、10年前に流行した「建築家の家」といった要素は、今もなお突出要素として通用するのかを考える必要がある。
自社のUSP
ここでは、具体的にどのような取り組みをすればよいのか大きく10ステップに分けて紹介しよう。
では、順を追って見ていく。まずは強みの洗い出しである。ここで言う「強み」とは、USPを指している。USPとは、自社の得意分野の中で顧客ニーズを満たし、かつ競合が容易に参入できない領域である。
例えば、際立ったUSPを持つ企業としては、下記のような事例が代表的である。
こうしたUSPを可視化するには、下の図にあるように、縦軸に強みになるより要素、横軸に自社と競合が実際にどの程度優位性があるのか、そして顧客がそれを求めているのかという顧客感動をまとめていく。
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