今回は、イベントLP改善で来場数が2.4倍になった宮城県R社について見ていきたい。R社の概要は下記の通りとなっている。

R社がどのようにしてイベントLPを活用し、来場数の増加を実現したのかについて見ていく。
では本日の目次を見ていこう。
当初の課題
もともとR社では、1件あたりの来場コストが年々上昇していることに加え、集客の減少やデジタルマーケティングへの対応不足といった課題を抱えていた。

特にSNSやホームページの指標に関して、エンゲージメントを意識した運用改善に取り組んでいたものの、いいねやコメント数などが増えているにもかかわらず、来場数が思うように増えないという悩みを抱えていた。このような課題を感じている企業は少なくないのではないだろうか。

しかし、それは当然の結果でもある。そもそも集客全体の構造は、下の図のようになっている。

まず「販促」という領域があり、SNSやホームページはそこに位置づけられている。ここの数字が増えたところで、来場数が増えるわけではない。
なぜなら、実際に来場へつながるのは、その横にある「販路」に位置づけられる見学会や相談会、勉強会などの設計だからである。つまり、販促だけを強化しても、販路が十分に設計されていなければ成果は生まれない。
さらに住宅業界には、顕在層、中間層、潜在層という三つの顧客が存在する。

例えば、相談したその日に住宅購入を決断する顧客もいれば、そうでない顧客もいる。そのため、見学会などを行って顕在層を集めるだけではなく、中間層や潜在層との接点を増やすことが重要になる。そこでR社が採用したのが、「マルチエントランスモデル」という考え方である。

マルチエントランスモデルとは、出入り口を最大化する戦略を指す。見学会や相談会、感謝祭、さらには商品のLPなど、さまざまなLPを作ることで、集客の出入り口を増やすという考え方である。
しかし、「勉強会や相談会を開催しても予約が入らない」という企業も多い。

そこで重要になるのが、我々が提唱する「ギア理論」である。ギア理論とは、ギアは1つ止まれば全部止まるというものであるが、住宅業界のイベントも同じである。

住宅業界には、フック、チャネル、予算、クリエイティブという四つのギアがある。このうち一つでも機能しなければ、十分な成果は得られない。

R社の取り組み
まずフックとは、「どのようなきっかけで顧客の興味を引くか」を指す。例えば、「商品相談会」は来場が伸びなくても、「平屋相談会」といった具体的なテーマに変えるだけで、反響が大きく変わることは珍しくない。つまり、見学会という白い箱は、フックという色をつけなければ集まらないのである。

R社でもさまざまなフックでイベントに取り組んだ結果、三角屋根や建物の外観などを訴求したフックよりも、どちらかといえば「生活に関わる内容」でのフックの方が高い反響を得られることが分かった。

そこで、生活に関わるフックを中心に取り組んだ結果、大きな成果につながった。このように、どれだけイベントに予算をかけても、フックが悪ければ来場にはつながらないのである。
次にチャネルである。チャネルとは、顧客をどこから集めるかということである。Meta広告を活用するのか、グーグル広告を活用するのか、チラシを配布するのかといった集客経路の設計である。近年のデジタル広告は、大きく検索広告と媒体広告に分けられる。

検索広告は、下の図のようにグーグルやYahooの検索結果に表示される広告である。

一方、媒体広告とは、SNSなどに表示される画像広告を指す。媒体広告に関しては、インスタグラムやFacebookなどのさまざまな媒体に表示され、それぞれの企業が広告を管理している。

住宅業界の特徴を挙げるとすれば、注文住宅では、ニーズが明確でないケースが多い。そのため、ビジュアルによって興味・関心を喚起し、来場につなげる施策が有効となる。つまり、注文住宅においてはバナー表示の活用が有効である。
一方、分譲住宅の場合では、「土地がほしい」といったニーズが明確なため、「エリア名×土地」に関するキーワードで検索するユーザーを来場につなげる、リスティング広告が有効である。

R社では注文住宅がメインであるため、Meta広告を中心とした媒体広告を活用することで、反響を増やすことができた。
次に予算である。予算に関しては、下の図にあるように、住宅業界の販管費は広告費が売上の2%、販促費が売上の1%となっている。

このような中で予算の内訳が誤っていると、イベント来場につなげるのは難しい。よくあるケースを三つ挙げよう。
一つ目はエンスト型である。広告費は売上の2%とお伝えしたが、広告費をまったく使わずに集客がないケースである。

二つ目はムダウチ型である。例えばフリーペーパーなど効果のない媒体に予算をかけているケースである。
三つ目はフジュン型である。例えばホームページ制作費は広告費ではなく販促費なのだが、それを広告費として扱うと広告費が圧迫され、最適な広告運用ができない。
R社ではこの三つの型にはまっていたのだが、それぞれを改善することで予算効率の改善につながった。

ギアの最後は、クリエイティブである。当初、R社ではホームページ内のイベントページへユーザーを誘導していた。しかし、そもそも3000~4000万円の家を売るうえで、自作のイベントページだけで相談予約を獲得することは難しい。

そこで、イベントごとに専用のデザイン化されたLPを制作し、デザインだけでなく構成なども全面的に見直した。構成はPASONAの法則に基づき、問題提起から行動に促す導線を作った。
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