今回はショートメールをフル活用することにより、資料請求からの来場率を5倍にした愛知県O社について見ていきます。愛知県御社はデザイン住宅を手がける企業で、デザインだけでなく品質の高い性能住宅が評判です。

 

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

当初の課題

 

下図はO社が抱えていた課題と目標、ギャップを埋める為の対策を記した図になります。順に説明致します。

 

 

 

元々、O社では資料請求客に資料送付しかできておらず、また電話をすると言っても、資料到着の確認のみの電話でした。また、中長期フォローはイベント発信をしているだけで、YouTubeなど認知施策を行っているものの、全く反響に繋がっていない状態でした。このような課題の中で、ショートメールを活用した来場強化について対策を行うことにしました。

 

ではどのようにして成果創出を行ったのでしょうか。ここからは実際の取組みを3つのポイントに分けて触れていきます。

 

O社の取り組み

 

ショートメールの活用

一つ目のショートメールの活用から見ていきましょう。下の図をご覧ください。前提として住宅業界における2大追客ツールは、メールと電話になります。多くの住宅会社がメールと電話を活用して資料請求客のフォローを行っているのではないでしょうか。

 

 

しかしながら、メールに関しては、現在開封率が20%を切っていると言われています。また、返信率に関しては1%未満と言われており、そもそもメールを送っても見られないという状況が続いています。このような中でどれだけメールを送っても無意味な施策になってしまいます。

 

 

また、電話についても同様のことが言えます。あるデータでは下図のように、知らない番号から電話をかかってきても、すぐには出ないという方が80%以上いると言われています。最悪のケースでは電話をしすぎる余りクレームにつながってしまうケースもあります。

 

 

ですから、「どうせ電話をしても繋がらない・・・」と多くの住宅会社で電話をすることをためらってしまう状況にあるのではないでしょうか。このような状況下でO社が行った取り組みは「ショートメールを最大限に活用した追客」でした。ショートメールは携帯電話番号同士でメッセージを送ることが出来るツールです。

 

下の図の通りショートメールはなんと、開封率が98%、返信率が27%とメールと比較して非常に高い水準で反応が期待できるアプリとなっております。

 

 

また、ショートメールは電話の代替としても活躍します。下図の通り、電話が繋がらない場合においても、ショートメールでメッセージを送れば、前述の通り約27%の方からは返信をもらうことが出来ます。このようにショートメールを有効活用することで管理客の反応率を引き上げることが出来るのです。

 

 

一方で、「ショートメールを携帯で1件ずつショートメールの受送信対応をすることは手間・・・」あるいは「営業の活動になるとブラックボックス化する・・・」とO社は考えていました。実際に多くの住宅会社でのそのようなお考えをお持ちではないでしょうか。

 

 

そこでO社は下図のようにパソコンの管理画面で簡単にショートメールを送る体制を構築し、非常に効率的にショートメールを活用しました。各営業マンがパソコンでメールを送るような形でショートメールのやりとりをする為、作業自体が手間にならず、営業活動としてブラックボックス化されることもありません。

 

 

また、全ての管理客リストに対して一斉にショートメールでDMをPDFデータで送る体制も構築し、大幅なコスト削減につながっています。当然コスト削減だけではありません。例えば、自社の管理客が1000組いるとして、前述した開封率が98%という観点で言えば980人の方が、DMを見てくれることになるのです。

 

 

 

また、27%の返信率という観点で見れば、理論上、270人の方が返信をしてくれるという考え方になりますが、実際にO社では今まで反響がなかった郵送型のDMがショートメールでのPDF化されたDMに変えることで数倍の反響につながっています。

 

1軍管理
次に二つ目の「1軍管理」について見ていきましょう。今までショートメールの有効な活用方法について見てまいりましたが、対象になるリスト(以後管理客リスト)は過去のリストを累積で見れば会社によっては数千件になるケースも多いのではないでしょうか。これほどリスト数が膨大では、ショートメールで個々に対応することは現実的ではなくなってきます。

 

 

下図はO社の管理客リストを属性分類したものになります。購入余地ありの方もいらっしゃれば、情報収集の冷やかしに近いリスト、あるいは時間が経過しすぎて既に他社で住宅を購入済みのリストなどがあります。これらをまんべんなくフォローしていては効率が悪く、工数が非常にかかってしまいます。

 

 

このような中で、”リストに優先順位をつけること”が重要になります。O社では優先順位が高い属性については1軍として優先的に管理しています。ではどのように1軍をあぶり出すのでしょうか。下の図をご覧ください。O社では下図にあるように、「商品紹介ページを見れば10ポイント」「施工事例ページを見れば20ポイント」などユーザーの行動に応じて点数をつけて一定の点数になれば1軍リストにする体制を構築しているのです。

 

 

自動化

そして三つ目の自動化です。ここまで体制を構築すれば必然的に来場数が増えるのですが、一部の住宅会社では「対応する人員が限られている・・・」とお考えではないでしょうか。実際にこれら追客活動はメインの営業活動から見ればサブ的な業務であり、活動自体に時間を割きにくいのが実情ではないでしょうか。実はO社も同様で追客にそこまで時間を割くことが出来ませんでした。

 

ここでO社が行った取り組みが「自動化」です。なんと、O社では資料請求客へのアプローチをほぼ自動化しているのです。例えば資料請求があればお礼とアンケートを添付したメールを自動化しています。さらにそのメールを送った5分後にフォローのショートメールを自動的に送っています。ですから資料請求から来場までのほとんどが自動化されているのです。

 

 

この取組みには様々な工夫がほどこされています。例えば下図を御覧ください。下図はO社が送っているショートメールですが、自動的に送付しているショートメールにも関わらず選択肢を並べて返信の手間を減らす工夫を行うことで多くの管理客から反響を獲得しています。

 

 

このような取り組みをすることによって、O社は資料請求からの来場を5倍にすることに成功しました。また、郵送DMの削減や自動化によって生産性を高めながら成果創出につなげています。

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkboxO社は資料請求からの来場率が低く、課題認識があった

checkbox来場率を強化する施策として3つの取組みを行った

checkbox結果資料請求からの来場率を5倍にすることに成功した

 

以上、本日はショートメールのフル活用により資料請求から来場率を5倍にした愛知県O社について見てきました。今後集客が厳しくなる中で、このような取り組みが非常に重要になります。早期に追客体制について3つのポイントに沿って対策を行っていきましょう。

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