岡山県を中心に注文住宅・分譲住宅を販売し、全国に約180店のFCを展開するイシンホーム。電気代高騰の中、エネルギー0円住宅など業界内でも画期的な商品が評判となり、口コミ紹介で全国に広がり、予約1年待ちの行列が出来る工務店となっている。今回は同社の代表である石原社長に商品開発の取り組みや販売における考え方、経営のモットーなどについてお聞きした。(聞き手:ノウフル編集長狩野)

 

ーまず、御社のサービスについて教えて下さい。

 

 

 

 

現在岡山に拠点を置き、FC加盟店を含めて全国で年間2000〜3000棟のエネルギ4000万円節約住宅を販売しています。特徴としては高齢化社会でも50年後の老後まで豊かに暮らせる「ゼロエネルギー住宅」です。

 

ーエネルギーに焦点を当てた住宅は珍しいですね。エネルギーにこだわる理由はどういったところにあるのでしょう?

 

 

高齢化社会になっていき、これから人生100年時代が到来します。子育てと夫婦の時間が30年として、もう30年老後の世代として住まいが必要になります。今後年金支給が減っていくことを考えると、お客様が最後まで住める家を私達は考えていかなければなりません。

 

その中で考えるべきはエネルギーコストです。20年後にはエネルギーのコストが2倍になると考えています。例えば、電気代とガス代で3万円前後とすれば20年後には7万円前後まで膨れ上がります。年金が14万円だとしてエネルギー代だけで半分を占めてしまいます。現在イギリスでは月の電気代が6〜7万円なのですが、日本も同じ現象になる可能性があります。

 

ー確かにエネルギーコストが家計を圧迫してしまっては豊かな暮らしが出来ませんね。

 

はい。そもそもですが、人口が80億を超えている中で資源には限りがあり、今後争奪戦が起こります。そのような中で自給自足の住宅を作ることが重要です。ですからお客様には50年先の未来を語るように接客をしています。

 

例えば、コロナでローン破綻するケースが増えているので、接客時には物価高やエネルギー高を踏まえた50年間の総合支払い計算をしながらお客様の”エネルギー節約設計”をサポートしています。将来エネルギーは非常に大きなテーマになっていきますので、逆にしっかりと取り組みを行えば生涯で3000〜4000万のエネルギー節約になることもあります。SDGsで言う「節約」を踏まえて「節約できる住宅」を目指しています。

 

 

 

ーありがとうございます。徹底した取り組みを行っておられるのですね。販売面で意識されておられることはあるのですか?

 

住宅業界では営業パーソンが5年で95%離職すると言われています。私はそのような業界の慣習に課題意識があり、営業がノルマで疲弊することなく口コミと紹介で販売活動が成り立つ「口コミ紹介住宅」をスローガンとしています。

 

 

ーなるほど。そのような思いに至った背景などはあるのでしょうか。

 

はい。私の経営のモットーに「正直経営」という考えがあります。売れる・売れないという発想ではなく、お客様にすべて正直にお伝えするという考えです。合わせてこれからは情報が溢れていますから、比較・検討の中で「本物が分かる時代」になっています。ですから正直に経営をすることでお客様から自然に選ばれ、結果紹介をいただけるということがひとつの理想だと考えています。

 

【一生電気代をほぼ払わない4000万円節約住宅】

 

ーありがとうございます。他に業界への課題意識はありますか?

 

オプションで高くなるという慣習は改善したいと考えています。私自身も経験したことですが、やはりオプションによって高くなるということはお客様にとって不幸なことであり、業界のイメージもよくありません。ですから私達はすべて標準装備・すべて標準仕様といったことにこだわって展開をしていきたいと考えています。

 

 

やはりオプションによってお客様は不安になりますし、後悔することにもなりかねません。私達はお客様に安心を提供すべきだと考えています。ゼロエネルギー住宅で将来の安心をご提供しますし、標準装備・標準仕様といった打ち出しでも安心を提供したいと考えています。

 

また、弊社は無借金経営・自己資本比率90%であり、経営力ランキング1位(JSK社調べ※1)・週刊ダイヤモンドの地方「元気」企業ランキングでは300万社中5位(※2)などの高い評価を頂いていますが、これらもお客様に安心して頂く要素のひとつとして考えています。(※1:2012年 ※2:2015年)

 

ー安心を提供するということは単に家を提供するよりも重要なことですね。その他に経営をされるなかでのこだわりはおありですか。

 

 

 

まず夢とロマンを持つことですね。エネルギーを4000万円節約できる家が2500棟とすれば1000億円の経済効果になり、賛同者が増えて1兆円の富を全国に創り出せれば住宅事業に対して非常にやりがいになります。このような夢とロマンを持ちながら経営することが重要だと考えています。また、一生エネルギーが0円の家を作りたいという夢があります。

【家づくり大学講座と研究棟】

 

 

それに対しては妥協をせず日々実現に向けて開発を進めています。結果、その家から生まれる感動やその結果の紹介・口コミを高め、企業としての真の実力を高めたいと考えています。それだけにとどまらずノウハウを地方の工務店にも提供したいと考えています。

 

 

協力関係がある工務店にはすべてのノウハウを提供して良い仲間を作っていきたいですね。その意味ではお客様の安心だけでなく工務店へも安心を提供したいですね。

 

ーありがとうございます。他に経営のこだわりはありますか?

 

 

 

絶えず時代の変化に対応することですね。今の社会は目まぐるしく変化しています。例えば今回のコロナでも事前に予測して対策を打つ、ということが重要になります。

 

 

私達は早く対策を講じていたので経営面での打撃はありませんでしたが、今後同じように変化に対して即座に対応することが重要であると考えています。

 

ー社会変化に対応することは非常に重要ですね。本日はありがとうございました。

 

イシンホーム

ゼロエネルギー自給自足の家|新築・注文住宅のイシンホーム

全国年間2000〜3000棟の4000万円節約住宅を口コミ販売している全国180店以上の加盟店をもつ日本最大級の住宅フランチャイズグループ。 建築業界では珍しい「無借金経営」で 格付会社S&Pからもaaaの最高評価を得ている財務優良企業。

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