多くの建築会社において「M&A」はよく聞くものの馴染みのない言葉であろう。一方で近年の存続、成長戦略においてM&Aは無視できない重要な戦略である。日本M&Aセンターは業界に特化しながらM&Aサポートを行ってくれる企業だ。今回は日本&Aセンターの大澤氏と里村氏に同社のサービス内容や取り組みについてお伺いした。今後の存続、成長戦略に課題をお感じの会社は是非この記事を参考にM&Aについて考える機会にしてほしい。(聞き手:ノウフル編集部)
ーまずは会社の特徴を教えてください。
弊社は1991年創業し、32年の業歴がある老舗のM&Aサポート企業です。累計のM&A成功実績は7,500件を超えています。アドバイザリー件数では2年連続ギネスを取っており、名実ともに世界一M&Aを成功させています。会社としては東証プライムに上場しており、従業員数1,000人を超える業界のリーディングカンパニーです。
ーかなりの実績をお持ちですね。業界特化している点がユニークですが、業界実績を教えてください。
私達が住宅・リノベーション・リフォーム業界専門でM&Aをご支援しています。上場企業から売上数億まで50件以上の譲渡・譲り受けのご支援を行っています。コアメンバーとしてMA歴10年以上のメンバーや住宅専門のコンサルティング機関でマーケティングや営業強化などを多く取り組んでいたメンバーがサポートをしております。
M&Aだけでなく住宅業界の特殊性や課題、特徴、論点を把握し、先回りしてアドバイス出来る点が特徴です。
ーM&A自体馴染みがない方も多いと思うのですが、端的にどういった取り組みなのでしょうか?
一言で言えば第三者への承継です。よく会社を売るという観点でネガティブな印象を持たれるかたが多いですが、外見上は実はオーナーが変わるだけで、逆に言えば社名や雇用も変わりませんし、株式を持っているオーナーが個人から会社に変わるという考え方になります。
最近では市場縮小、資材高騰、人件費増加、採用難などで業績の不安定や将来の先行き不安などによるご相談が増えています。また、お子さんがいなかったり継がせるには荷が重いなどのケースもあれば会社の成長を加速させるためにご相談いただくケースが増えています。
ーM&Aと聞くと会社の身売りや乗っ取りなどのイメージがありますが、そのようなものではないんですね。
イメージと実態の差が強いですが、業態は変えずに業績を伸ばされるケースがほとんどです。変わってしまう、合併でなくなるとお考えの方が多いですがほとんど変わらないですよね。M&A後1週間後ご訪問しても何も変わっていないといった反応をいただくことが多いですね。
実際に株主名簿を開示していないケースが多いので外見からは分からないケースがほとんどですね。
ー業種特化で展開されているとお伺いしましたが業界での事例を教えてください。
はい、50以上あるのですがその中でも最近の事例である会社(以降A社)についてご紹介いたします。A社では業歴も長く商品に自信がありましたが、オーナーが65歳を超え、後継者不足に悩まれていました。
また、オーナー自体も引退後の第二の人生を考えた際、株式を現金に変え、ゆとりのある余暇を過ごすということも求められておられました。最終的にある会社(以降B社)にお譲りしたのですが、B社は設立10年で10億を超える企業でした。こちらの会社は販売力がある会社でしたのでA社の商品力をB社の販売力で販売するという相乗効果が埋めると判断し成立となりました。
4ヶ月で譲渡を実行し、A社は業態を何も変えずにオーナーは株式を現金に変え、居間では充実した第二の人生を歩まれております。
ーありがとうございます。イメージとは違ってかなり売り手に寄り添っているおですね。他にはどのような取り組みをしているのですか。
弊社はM&Aはお譲り側と譲り受け側の仲介を両方しております。M&A以外にも上場のお手伝いをしています。近年では上場を目指す企業も増えてきており、基本的に企業の存続と発展に紐づく形で3方向のサービスを展開しています。
ーありがとうございます。最後にM&Aのポイントについて教えてください。
2つあります。先手必勝です。企業の存続と発展に向けて他社がやり始めてからでは遅いので先に動くことが重要です。もう一つが「準備は早く決断は慎重に」です。
相談の7割がきっかけがあってのケースが多いですがよりよいM&Aはきっかけが起こる前から準備を行い、慎重に意思決定することが重要です。
ー本日はありがとうございました。
今後住宅業界が縮小する中で、
M&Aを中心に企業サポートを行う会社。累計のM&A成功実績は7,500件を超え、アドバイザリー件数では2年連続ギネスを取っており、名実ともに世界一M&Aを成功させている。会社としては東証プライムに上場しており、従業員数1,000人を超える業界のリーディングカンパニー。