熊本を中心に注文住宅・分譲住宅を設計・施工・販売し、300 棟以上の住宅を供給するリブワーク。ウッドショックなどの価格高騰にも関わらず、独自のビジネスモデルで多くの消費者に選ばれている。今回は同社の代表である、瀬口力氏(代表取締役社長)に商品開発の取り組みや販売における考え方、経営のモットーなどについてお聞きした。(聞き手:ノウフル編集長狩野)

 

ー御社の事業について教えてください。

 

 

 

弊社は熊本を中心に全国展開しており、2015年に上場をした会社です。時価総額で言えばPERが40倍、PBRが5倍以上ある非常に高い評価を頂いており、また、株価成長率が日経新聞で第2位(16年〜21年)という評価も頂いています。

 

 

ーここまで評価されているのはビジネスモデルがユニークだということでしょうか。

 

デジタル集客を中心に行っている点が評価されているのだと思います。販売活動におけるKPIは反響数・来場数・契約率ですが、それぞれをデジタルによって最適化しています。反響数で言えば、ニーズごとにカテゴリサイトを作っています。例えば土地を探している方向けにe土地ネットというサイトを運営しております。

 

 

このようなカテゴリサイトは土地だけでなく、平屋・デザイン・建築家など様々なニーズに合わせて運用しており、自社を知らない人もニーズを通してアプローチできる体制を取っています。来場数についてはインサイドセールス体制を構築しており、有益情報を提供する体制でアポ率は30%を超えています。

契約率で言えば You Tubeのチャンネル登録数は5万人を超えており、2500万回の累計再生数を獲得しています。熱の高い状態で提案を行う体制で、高い契約率を維持できるよう工夫しているのです。

 

 

ー非常に素晴らしい取り組みですね。他にはどのような点が評価されているのでしょうか。

 

 

他ブランドとのコラボレーションを積極的に行っている点も評価されていると思います。元々私が先代から会社を継いだのは25歳の時で、当時社員数はたった4名でした。ブランドがない点を課題認識しており、ブランドを強化するより、ブランド力がある会社と組めば良いと考えました。

 

 

 

現在ではアフタヌーンティーやニコアンドなどの有名ブランドと組み、住宅ブランドを展開しています。今後は再春館製薬やベルメゾンとの通信販売住宅や、素材メーカーとの性能住宅、さらには3Dプリンター住宅など様々なコラボ展開を考えています。

 

 

ーありがとうございます。この業界では上場しているケースは少ないですが、上場を目指した背景は何でしょう?

 

 

 

弊社は工務店ではなくプラットフォーマーを目指しています。ですから単に家を提供するだけではなく、「より良い暮らしの供給」をモットーとしています。そのうえで知名度は必須であり、上場が知名度を上げる一番の近道と考えました。前述のタイアップも上場していなければ難しかったでしょう。

 

 

また商品開発に向けた資金調達も、上場を行えば有利と考えました。今後は上場によって得た知名度を武器に、プラットフォーマーとして工務店さんとパートナーとして展開したいと考えています。

 

 

ープラットフォーマーとしての展開は非常に可能性がありそうですね。具体的にどういったことをされているのでしょう?

 

現在工務店さん向けにサービスを展開しており、その一つがマイホームロボというサービスです。現在、この業界では設計における採用難が深刻化しており、その上で多くの工務店が、営業スタッフ自身で間取りを描くという体制を取っています。とはいえ営業スタッフは設計のプロではないため、非常に難しいでしょう。

 

 

そのような課題を解決するため、内観・外観パースをAIが提案するというサービスを開発しました。15のヒアリング内容を入力すれば5つのプランを提示してくれるというものです。AIについてはAmazonが開発したシステムを取り入れており、現状で4000プランほどで5年以内に2万プランまで増加します。

 

ー素晴らしいサービスですね。他にはありますか?

 

前述したタイアップブランドを、ライセンスサービスとして展開しています。工務店に足りない集客力やブランド力を強化するという狙いで、ニコアンドとの共同パッケージをライセンス事業として展開しています。

 

ー最後に今後の展望について教えてください。

 

 

 

住宅業界のAmazonになることが、最終的な目標です。世の中には素晴らしい商品を供給している工務店やハウスメーカーが多くあり、そのような企業に集客や商品開発においてサポートしたいと考えています。例えば、その中にYou Tubeのサポートや3Dプリンター住宅などです。

 

 

You Tubeについては、チャンネル登録数を日本一にして工務店に活用してもらうといったことを考えています。3Dプリンターについても同様で、特に革新が起こりにくいこの業界において大きな革新になると考えています。具体的な指針で言えば、住宅の5%を3Dプリンターにすることを目指しています。

 

 

ー本日はありがとうございました。

 

リブワーク

熊本を中心に注文住宅・分譲住宅を設計・施工・販売し、300 棟以上の住宅を供給する。ウッドショックなどの価格高騰にも関わら独自のビジネスモデルで多くの消費者に選ばれている。

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