今回はOBへの太陽光販売強化で売上7億円増加を実現した東京都のC社について見ていきます。

 

C社は、大手ハウスメーカーから独立し、全国展開をしている注文住宅会社です。ローコストと高性能を売りに急拡大を遂げています。

 

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

当初の課題

 

C社においては、元々さまざまな課題を抱えていました。まず、アフターメンテナンスに時間、手間、コストがかかっていました。また、アフター受注を増やすためのリソースがなく、OB顧客が他社に奪われているという事情がありました。その中で、アフターからの収益を上げ、かつ顧客満足度を上げたいという考えから、アフター受注体制を構築するという結論に至りました。

 

 

C社ではその結果、リスト数約3000件に対してなんと受注が500件以上、受注単価が平均138万円となり、結果的に7億円の売上拡大につなげることに成功したのです。この水準は毎年数字を増加させていき、大きな集客収益の柱につなげることに成功しました。

 

 

 

これらの数字の背景には太陽光発電があります。近年電気代の高騰などにより消費者の太陽光発電ニーズが高まっており、A社はこの背景を踏まえて過去のOBにアプローチを行うことで圧倒的な成果を創出したのです。こちらについては、各社で自社のOBがどれぐらいいるかによって成果が異なるので、下記のような方程式の中で、どれぐらいの収益が見込めるかを考えることが重要になります。

 

C社の取り組み

 

C社が取り組んだポイントについて順番に説明していきます。まず、アフター受注体制の構築です。C社は、次の図のように、OB顧客に対して機器・住宅点検、アフターメンテナンスを無償で行うことにしました。また、それ以外にも提案営業や施工といったところについて、しっかりとOBとの接点を持つことを徹底しました。

 

この取り組みにおいては、築30年以上のOBにも毎年訪問を徹底するなどの体制を構築しました。その結果、リピートの売り上げの獲得、一定粗利の確保、紹介受注の獲得、顧客満足の向上という結果につながったのです。

 

 

ただ、それだけではありません。下の図のように、単にリフォームやリノベーション、リペアなどを提案するだけではなく、「家具の位置を変えてほしい」や「犬の散歩をしてほしい」など、日常のお困りごとに対してもしっかりとフォローすることで、圧倒的なファン化を狙いました。

 

 

また、次の図をご覧ください。この図は、顧客と営業のそれぞれが認識している課題、認識していない課題を表したものです。

 

一般的な営業活動であれば、顧客が認識している課題に対してヒアリングを行うことが重要になりますが、C社の場合はこの図のように、顧客が認識していない課題に対して先回りして提案することにしました。

 

 

例として、以下の例をご覧ください。これはC社の営業トークの例ですが、築年数30年以上の住宅の場合、キッチン扉が観音開きになっているケースが多くあります。このような場合、冬に鍋料理をしようと思ったら、しゃがんで奥から鍋を引き出して持ち上げる必要があり、腰に負担がかかります。

 

20代で家を建てて30年ならまだ50代ですが、その後はだんだん負担が大きくなってきます。こういった側面をしっかり先回りして提案することで、単価や契約率を上げることにつながるのです。C社では、このような取り組みを行うことによって、リフォーム受注を大幅に増やすことに成功しました。

 

 

しかし、ここまでご覧いただいた方の中には、理屈はわかるけれどもそこまで時間や人員を割けない、と嘆かれる経営者の方も多いのではないでしょうか。そこで参考となるのが、C社が行ったBPOという取り組みです。BPOとは、ビジネスプロセスそのものを外注し、受託企業がマネジメントまで行うというものです。

 

本来はアウトソーシングという言葉で表現されますが、特定の業務を切り出す形ではなく、プロセス全体を外注するといった考え方になります。C社では、前述した機器・住宅点検、アフターメンテナンス、提案営業、施工などを全て完全外注することで、効率的に売り上げの拡大を実現することに成功しました。このような取り組みは、大手の住宅メーカーを中心に導入が進んでおり、同じような考え方で成果を出す企業が増えています。

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkboxC社ではアフターメンテナンスの手間・受注を増やすためのリソースがなかった

checkbox合わせてOB顧客が他社に奪われていた

checkboxC社ではアフター受注体制の構築を3つの視点で行った

checkbox結果、受注が増えて7億の売上拡大に繋げることに成功した

 

以上、今回はOBへの太陽光販売強化で売上7億円増加を実現した東京都のC社について見てきました。このような取り組みを行うことで、住宅事業だけではなく、リフォーム受注や紹介などからも売上増加につなげることができますので、ぜひ積極的に体制構築をしていきましょう。

 

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