今月号より、集客バンバン塾は「紹介受注」をテーマに、ノウハウを論じていきたい。紹介受注においては、三つのポイント三つの観点が重要だ。
「誰に紹介をもらうのか」「どのように紹介をもらうのか」「どこで紹介をもらうのか」の三つである。今号では、「誰に紹介をもらうのか」という観点で読み進めていきたい。
では本日の目次を示そう。
紹介をもらうターゲットの選定
まず下の図をご覧いただきたい。
多くの住宅会社が、満足度は高いのに紹介が増えず、オーナー感謝祭をしても全く紹介につながらないことに悩んでいる。満足度が高くても、すべてのオーナーが紹介してくれるわけではないし、感謝祭をしてもなかなか紹介を頼むこともできず、そのまま終わってしまうケースがほとんどだ。そもそも、すべてのオーナーに紹介依頼をすることが適切なのだろうか。下の図をご覧いただきたい。
こちらの図は、弊社がある住宅会社で取ったデータである。結論から言えば、1割のオーナーさんが全体の5割近くを紹介しているという結果で出ている。つまり、1人1組の紹介ではなく、特定のオーナーから5組、6組と紹介をもらうケースが一般的だ。もちろん、満足度と紹介数は相関するため、満足度を上げることが大切になる。
一方で、それだけではなくて「おせっかいかどうか」という点を見極めることも重要だ。例えば、下の図をご覧いただきたい。
おすすめの飲食店を教えてくださいと伝えると、いろいろな店を教えてくれる人もいれば、「人それぞれ好みが違うから」と言って教えてくれない人もいる。これは、どんなに満足度が高くても生じてしまう二極化だ。このような中で、まずおせっかい係数を図るということが重要となってくる。これらをまとめると、下の図のようになる。
「満足度が高いかどうか」と、「おせっかい特性が高いかどうか」という観点から、まずは上の図で言う右上の人たちを特定することが重要である。
おせっかい特性を洗い出すランク付け
「満足度が高いかどうか」という観点では、満足度を上げることに関していくつかのポイントがある。満足度については、下の図にあるように見学会、着工、上棟という観点でさまざまな取り組みを行う。
このように、購買活動自体を楽しいものにすることは非常に重要な取り組みだ。また、着工からの内容を撮影して編集し、紹介用に10枚~20枚のDVDとしてお渡ししする。さらに、業者紹介を狙ってエンドロールに業者名などを入れるといった取り組みも、満足度の向上と紹介増加につながる。それだけではなく、年1回、あるいは2年に1回の感謝祭も重要になってくる。
次に、「おせっかい特性が高いかどうか」という観点では、おせっかい特性を見極めることがポイントになる。まず、オーナーに対して下の図のようにランク付けをしていく。
自社に満足しているかどうかで、満足していない場合はDランクとする。満足している場合は、どの程度自社を友人におすすめしたいかという観点で、ABCのランクをつけていく。対応中のOB客は営業が対応し、過去のOB客は公務やメンテナンスチームが対応する。これらの対応だけでは賄えない場合は、下の図のように返信用のはがきを活用してランク付けを行う。
ここでは、図上で点数で分類すると伝えたが、下の図にあるように、満足度だけでは不十分なのだろうか。結論から言うと、満足度だけでは適切な数字を測ることはできない。
例えば、図にあるように「大変満足」と答えている方を具体的に調査すると、その中でも20%が批判者であることが分かった。したがって、満足、不満、大変満足という3分類は分類が非常に粗いため、適切ではない。
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