今回は住宅業界の集客における販売ルートの考え方について説明していきます。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

住宅業界の集客構造

 

まず、下の図をご覧ください。住宅業界における集客構造の図解です。

 

 

住宅業界の集客構造は、媒体・販売ルート・企画の三つに分かれています。媒体とは、集客において顧客に到達する手法を指します。チラシ(折り込みポスティング・看板・情報誌)はオフライン媒体に集約しています。次に、メディアを活用したプレスリリース(PR)があります。

 

そしてWEB広告・SEOから自社のホームページに集客する手法もあります。また、過去に反響のあった名簿へのアプローチのリード管理も重要です。最近ではSNSを活用した集客が影響力を増しているため無視できません。最後に契約客は、既存契約客からの紹介による集客を指します。

 

これらの媒体から集めた顧客をどこに呼び込むかが販売ルートになります。図に示している通り、単独展示場・総合展示場・イベント見学会・店舗などがあります。

 

 

最近では少なくなりましたが、顧客の自宅に訪問するといった、逆張りの販売ルートもあります。その中で何を行うかの企画として、物件案内・相談会・セミナー・ワークショップなどがあります。最近では、この企画自体がオンライン化し始めています。

 

この販売ルートがまさに住宅業界における集客の要となります。そもそもこの販売ルートがなければ呼び込む場所がないため、集客は理論上実現しません。ですから見学会・モデルハウス・店舗でのイベント企画が非常に重要になります。

 

しかし、店舗でセミナーを行う手法は飽きられている傾向があり現実的ではなく、モデルハウスは資本力が少ない住宅会社はモデルハウスを立てる予算もないため、見学会が主流になってきます。ただ、見学会は完工ありきの企画のため、完工が減ると見学会が開催されず集客できないといった負のスパイラルに陥ります。コンスタントに完工を維持することが見学会の条件ですから、今のうちにしっかりと安定的な完工を見据えた見学会を開催の対応を行うことが必要です。

 

住宅業界における販売ルートの重要性

 

販売ルートについては、時代の流れによって様々な変遷があります。

 

 

1990年代はハウスメーカーを中心に総合展示場がメインルートとして確立していました。2000年頃から地方の中小ビルダーを中心に総合展示場に頼らず、自分たちで展示を作る単独展示場モデルが台頭しました。2010年にはセミナーを店舗で開催する形で、「資金計画セミナー」などで集客をする手法が台頭しています。

 

 

その後、移動式展示場モデルと言われる建売を立て、一定期間集客を行い最後に売却するといった手法が台頭しました。このように様々な販売ルートの企画が時代の流れに沿って行われてきました。

 

このように住宅業界の集客において非常に重要な販売ルートですが、一方現場では土日は埋まっていて見学会がこれ以上開催できないといった声がよく聞かれます。そのような場合には、下の図にあるように、ナイター見学会・平日見学会を増やすのも手法の一つになります。

 

 

それ以外に、そもそも見学する会を行う物件がない・モデルハウス自体がない場合には、既存のオーナーに協力を仰ぎ見学会を開催してもさせてもらうことが必要です。その際、三つの注意事項があります。

 

 

一つ目は営業装置ではなく集客装置で実施することです。既存オーナーの見学会をやっているものの、クロージング案件のみを案内するケースが散見されます。しかしながら論点は集客を増やすことですのでチラシ等を活用して新規集客を目標にすることが重要です。

 

 

二つ目は謝礼金を払うことです。当然ながら、オーナーからすれば、家の中を見せたくない、知らない人を入れたくないという思いがあるため、交換条件としての謝礼金を払う必要があります。謝礼金の金額は考え方は様々ですが、現在の一件来場におけるコストは業界平均で8万円前後ですので一件集客するだけで8万円の価値があると考え、最低その同額の金額を支払うべきでしょう。

 

 

 

そして三つ目に、企画書をオーナーに提示することが重要です。下の図は、住まいオーナー見学会をする際のお伺いシートです。見学会の趣旨を伝え、協力いただけるタイミング・レベルを確認します。最後にトラブルにならないように確認の意思表明となる署名をもらう取り組みが重要です。

 

 

下の図は、新潟のある会社で、創業約10年で契約棟数をを200棟近くまで引き上げています。

 

 

売上対広告宣伝費は1%を切り、モデルやショールームがありません。なぜこのような急成長が出来たのでしょうか。それは見学会の開催率100%にこだわったことにあります。一般的な見学会実施率はおおよそ50%です。しかしながらこの企業は見学会実施率を100%を目標にしました。

 

見学会開催数が他社の2倍ですから当然来場数も他社の2倍です。現在では年間200棟近く完工しているので常時約20ヶ所で見学会を開催しています。その上で様々な工夫をしており、一つは営業パーソンを配置しないということです。見学会において予約は不要で、営業ではなく事務スタッフ・工務が対応しているので、非常に生産性が高い運営が出来ているのです。

 

また、販売ルートは、商品によって勝ちパターンが違うことに注目しなければなりません。下の図をご覧ください。

 

 

自社商品から逆算した販売ルートを構築せよ

 

また、単に他社事例を取り入れて販売ルートを構築するといった考えは非常にに危険です。自社商品から逆算した販売ルートの構築が重要だからです。

 

高性能の住宅については総合展示場で性能をうたうことが効果的とされています。高気密高断熱については宿泊体験などの企画で展示場に来てもらうやり方が効果的です。他にも設計士が在籍する住宅会社の場合は、設計士相談会を店舗で行うなどの施策も効果的です。自分たちの商品がどのような特性を持っているのかを逆算して、集客構造を構築することが重要です。

 

また、最近では自由設計以外に企画住宅を展開している企業が多くあります。下の図をご覧ください。住宅フランチャイズや有名メーカーの商品デザインパターンで分けたものです。

 

 

縦軸がシンプル、装飾というの視点、横軸が伝統的・都会的の視点で分けています。近年流行っている企画住宅は、原価を限りなく押さえる為右上のマスで展開するケースが多く見られます。よく言えばシンプルで都会的ですが、悪く言えば没個性めす。企画住宅の多くは、これら没個性のキューブ型で展開をしています。当然ながらそれだけでは顧客に選ばれませんので「内装」でコンセプトを付けることで付加価値としています。

 

 

実際に西海岸・カフェ・アウトドアなどのコンセプトで施工写真の内装を工夫することで付加価値をつけています。このような場合、どういった販売ルートが好ましいでしょうか。結論から言えば世界観で訴求することが重要ですので、下の図にあるように、複数棟のモデルハウスを隣接させて、世界観を訴求するといった手法が有効です。

 

 

このように紋切り型で販売ルートの戦略を講じるのではなく、自社商品から逆算して戦略を講じることが重要です。

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkbox住宅業界における集客の要は、顧客を呼び込むための販売ルートである

既存オーナーの見学会は3つのポイントを押さえて実施する

checkbox自社商品特性から逆算して販売ルートの戦略を講じることが重要である

 

以上、本日は住宅業界の集客構造における販売ルートについて見てきました。

このような取り組みは、今後集客減少が著しく進むこの業界において非常に重要な取り組みですので、ぜひ積極的に取り入れていきましょう。

 

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