多くの営業部で、教育の一環としてロープレを行っているのではないだろうか。一方で、「なかなか活動自体が続かない」といった声を耳にすることも少なくない。

 

下の図は、ある営業会議での会話である。

 

営業部長「A君、新しい商品の理解は大丈夫そうか?」

営業マン「はい、マニュアルを読み込みましたので大丈夫です!」

営業部長「さすがじゃないか。特に分からない点はなかったか?」

営業マン「大丈夫です!」

営業部長「いいじゃないか。それじゃあここで商品の説明をしてみなさい。」

営業マン「はい!」

営業マン「えっと、すいません、緊張してうまく説明出来ないです・・・。」

営業部長「お客様の前の方が緊張するだろ。全く出来ていないじゃないか・・・。」

営業部長「ロープレは出来ているのか?」

営業マン「いえ、、、。」

 

このように、ロープレ自体は重要だと思っているものの、なかなか社内に浸透しない、あるいは続かないといったケースも多いのではないだろうか。

 

今回は、このような課題についてどのように対処すべきかをお伝えしていく。

 

では本日の目次を示そう。

 

 

そもそもロープレはなぜ必要なのか?

 

そもそも、なぜロープレが必要なのかについて考えてみたい。

 

下の図をご覧いただきたい。仮にあなたがプロ野球選手だったとして、来月に試合があるとしたら、どんな準備をするだろうか。

 

 

当然ながら、本番に向けて練習を日々行うことになると思うが、営業マンはどうだろうか。営業マンにとっては、実際の営業面談が本番となる。そのため、本番に向けて練習をすることが、プロとして当然の考えになる。

 

しかし多くの営業マンは、本番である営業面談に向けての練習をしていないのではないだろうか。同じプロでも、本番に向けた準備が甘い点が、営業マンとしてのよくある認識の問題点と捉えることが重要である。

 

ロープレが続かない4つの理由とは?

 

では、そもそもなぜロープレが続かないのか。

下の図のように、大きく4つの問題点がある。それぞれ順番に見ていく。

 

 

時間がかかる

ロープレは基本的に複数人で行うため、どうしても時間がかかってしまう。結果的に、長時間になることで中だるみに繋がり、ロープレ自体のモチベーションが下がることになる。

 

指摘されることが恥ずかしい

複数人で実施する以上、指摘などが精神的な負荷になるケースが多く見られる。指摘されることに意味がある取り組みではあるものの、心理的負荷が積み重なり、実施されなくなる傾向にある。

 

指摘するポイントが分からない

実際の営業トークを披露した際、聞き手としては何を指摘すればよいのか分からないケースが多く見られる。ベテランであれば指摘ポイントが明確であるが、若手同士になると指摘ポイントが分からなくなる傾向にある。

 

テーマが多岐にわたる

営業におけるトーク練習という観点からいえば、商品説明だけでなく、資金計画や土地探しなど、扱うテーマが多岐にわたる。結果的に、やりきる体制が構築されず、続かなくなるケースが多く見られる。

 

ロープレを持続させる4つのポイントとは?

 

それぞれの課題に対して対策を打つことによって、ロープレ体制を構築することが可能になる。

実際に施策を見ていこう。

 

時間がかかる→短時間システム

原則10分〜15分の短時間で行うことが重要だ。短時間で完結させることで、よりテンポよく実施が可能である。

 

指摘されるのが恥ずかしい→ワンストライクツーボール

単に悪い部分を指摘するだけでなく、「良い箇所を1点、改善点を2点」といったバランスを取って指摘を行おう。良い点も伝えることで、ロープレを行ったメンバーのモチベーションを維持することが可能になる。

 

指摘するポイントが分からない→チェックシート

指摘するチェックポイントを明示したチェックシートを活用することで、指摘ポイントが分かるようになる。また、営業トークにおける重要なポイントが、チーム内で共通認識として持てるというメリットもある。

 

テーマが多岐にわたる→テーマカレンダー

短時間で行う上で、テーマごとにカレンダーを作ることが重要だ。「●月は●●のテーマ」といった形で年間カレンダーを設計することで、全体のスキルアップに繋がる。

 

以上の内容を先程の図に当てはめると、以下のようになる。

 

 

下の図は、実際のロープレチェック表である。このような表を活用することによって、押さえるべきポイントが明確になる。

 

 

押さえるべきポイントについて、重要な点が3つある。

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