今回は土地付け営業力強化で土地契約率が5ヶ月で3倍になった岡山県I社の事例についてご紹介をいたします。岡山県に本社を置く注文住宅会社。ボランタリー・チェーン展開を行う勢いのある会社で近年は太陽光住宅に力を入れて展開しています。

 

 

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

本日のまとめ

 

まず、本日のまとめは以下になります。

checkboxI社は土地付け営業力が低く、営業強化に課題認識があった

checkbox土地付け営業強化を行う為に土地案内の体制を強化した

checkbox体制づくりに向けて5つのポイントを踏まえて構築した

checkbox結果、土地の決定率が5ヶ月で3倍に増加した

 

大枠を押さえた上で一緒に見て参りましょう。

 

当初の課題

 

下図はI社が抱えていた課題と目標、ギャップを埋める為の対策を記した図になります。I社は岡山県を中心に展開している企業ですが、岡山県は分譲会社が着工シェアの多くを占めているいわゆる分譲市場です。ですからI社のような注文住宅をメインに展開している企業からすれば「仲介土地がなく契約につなげにくい」エリアと言えます。

 

 

また、不動産会社と提携し、土地を案内してもらう体制を構築していましたが不動産会社のコントロールが難しく、不動産屋に行って帰ってこない、帰ってきてもなかなか土地が決まらず契約にならないといったお悩みを抱えていました。このような現象が起こってしまう原因は大きく3つの理由があります。

 

総額金額が分からない

理由の一つに土地ごとに総額金額が分からない点が挙げられます。見込み客が良い土地を見つけても実際にその土地の金額が分かるが総額、諸費用や建物価格を合わせたときにどれくらいの金額になるのかが物件ごとに分からないので、どうしても見込み客としても判断が難しいんですね。

 

理想の土地を探してしまう

理由の二つ目に見込み客が理想の土地を探してしまう点が挙げられます。土地を探すという行為にしても、どうしても心理的に100点満点の土地を探すという気持ちで土地探しを行ってしまいますが、当然土地が限られているので100点の土地は見つからないです。それに対して正しい刷り込み、例えばいわゆる「100点の土地はありません、70点の土地で合格なんですよ」といった刷り込みをしていないという点においても誘導出来ていない問題に関する要因の1つとして考えられます。

 

適切な情報発信が出来ていない

そして土地付け力がない理由の三つ目に、適切な情報発信が出来ていないことが挙げられます。当然見込み客が気に入っている物件も随時値下げなど何かしらの情報変動がありますが、常に営業マンが報告することは手間です。ですから、結果不動産会社に流れてしまい別の物件で契約してしまうのです。

 

I社はこの3つの問題を解決する為に商圏の全エリアを網羅した土地探しシステムの開発を開発いたしました。その結果、全営業マンの土地案内の品質が高まり、結果的にたった5ヶ月で土地決定率が3倍にまで高めることに成功したのです。

 

では、一体どのような体制を構築したのでしょうか。ここからは実際の取組みについて触れていきます。

 

I社の取り組み

 

I社がシステムを活用し、構築したポイントは大きく3つあります。順に説明いたします。

 

商圏エリアの全物件を完全に網羅

I社はレインズを含めたポータルサイトの物件を抽出し、その物件それぞれの(土地と建物の)総額を自動計算し、更新情報を顧客に発信をする体制づくりを行ったのです。また、単に構築するだけではなくなんとシステムでこの工程をシステムを活用して自動化することに成功したのです。

 

下の図をご覧ください。こちらはA社が実際に行った「システムを活用した土地情報案内」の全体像です。図のようにポータルサイトの物件を全て抽出し、総額の自動計算と更新情報案内を自動で行う体制を構築いたしました。

 

図をもとに説明いたします。

 

 

まず、図の①に記載している通り、レインズやその他ポータルサイトに掲載されている物件情報を営業マンの管理するマップ上に自動的に表示させます。見込み客からすれば全ての物件が網羅されている為、非常に意思決定がしやすいことはお分かりになるかと思います。

 

そして図の②に記載している通り、各物件に建物価格との総額表示するようにいたしました。土地だけではなく総額いくらかかるのかが見込み客の関心事ですから、物件ごとに総額表示が必要です。さらにシステム上で物件ごとの資金計画が出来る体制を構築いたしました。

 

そして図の③部分ですが、いわゆる建物の面積、非公開物件などの細かい絞り込み検索が出来る形にいたしました。多くの物件から理想の物件を選ぶことはこんなんですから当然条件にあった絞り込みが出来るかどうかが非常に重要です。

 

そして図の④部分ですが、その見込み客の条件に合った物件を自動的にメールで配信出来る体制を構築いたしました。先程課題でお伝えしました通り見込み客の希望物件の更新情報をリアルタイムで配信することで意思決定を促進することが可能です。

 

営業現場への落とし込み

このような体制を構築したI社は営業現場への落とし込みも徹底いたしました。下図を御覧ください。図のようにGoogleマップ上に全ての物件を表示させます。そしてページ上で資金計画を組み、物件の優先順位を付けます。その上で面積やエリアで物件を絞り込みます。その上で物件の総額を表示させます。

 

 

ここまですれば見込み客も理想の物件を絞り込めることがイメージ出来るのではないでしょうか。当然お伝えしたようにその場で物件が決まらなくとも更新情報をリアルタイムで配信するので短期間で土地情報の意思決定に繋がります。

 

さらにA社では営業後においても見込み客が意思決定しやすい仕組みを構築しました。

 

下の図をご覧ください。図のように見込み客自体が先程の流れをご自宅で出来るようにしたのです。それだけでなく、管理画面上で見込み客がどういった物件を見たかが分かる為、営業側で傾向を掴んで適切な提案が出来るようになったのです。

 

 

取り組みとしては単にシステムを開発するだけでなく、下図のような土地付提案における周辺ツールを整備し、社内研修やロープレを行うことで前途した課題の②、つまり正しい土地探しのポイントを伝える体制を構築することに成功しました。

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