多くの住宅関連企業(工務店)で営業マニュアルを作成し、営業メンバーの管理や育成に充てておられると思います。一方で、マニュアルを作ったものの、全く活用されない・・・内容が古くて使い物にならない・・・といったことはありませんでしょうか。

 

今回はそのような状況にどう対応すべきなのかについてポイント例を触れていきたいと思います。

 

こちらはある営業会議の風景です。

 

営業部長「A君、資金計画の話をしていないみたいじゃないか?」

営業マン「はい、少し自分の中で理解しきれていなくて・・・。」

営業部長「前回も教えたじゃないか、何度説明させるんだ。」

営業マン「すいません、理解が遅くて・・・。」

営業部長「それに、分からなかったら何度も聞けと言っているだろ!」

営業マン「(そうは言っても忙しくしている中で同じことを聞きづらいんだよな・・・)」

営業部長「なんか言ったか?」

営業マン「いえ、何でもありません!」

 

このように営業メンバーの中でも特に若手メンバーは分からない点は、上司に聞くべきと考えてはいるものの、なかなか気を遣って質問が出来ないということがあります。このような場合に、営業マニュアルを活用することが営業組織において最も有効な対策でしょう。

 

本日はこのようなお悩みについてどのように対処すべきかをお伝えいたします。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

営業の標準化における3つの失敗例

 

まず押さえるべきポイントとして、標準化をする内容としては、営業時にどのようなトークをどのタイミングで話すのかといった「営業トークマニュアル」、そしてどのタイミングで使うのかを踏まえた「営業ツール」、この2つが重要になります。

 

 

 

この標準化ですが、陥りがちな失敗例がありますので順番に解説いたします。

 

営業活動自体が大局的にまとまっていない

1つ目の例ですがマニュアルについては、営業フロー全体を俯瞰する中で不明点を把握することが重要になります。営業全体ではなく、部分的にまとめられた資料は、営業現場で多忙な折に確認がしにくく、結果使用されなくなってしまいます。

 

営業トークのマニュアルが台本化している

二つ目の例は営業トークのマニュアルが台本化しているケースです。標準化において営業トークは重要なポイントであり、かつては台本のようなマニュアルが勝ちパターンとして広がりました。しかしながら、営業トークを台本のようにマニュアル化するケース、つまり一語一句を読み込むようなケースは、多忙な営業メンバーに適切とは言えず効果的に活用されているケースは稀です。

 

標準化された資料が一式更新されていない

そして三つ目、標準化された資料が一式更新されてない点です。標準化に向けた作業は綴るという形で作り込み業務に比重がかかるので、必然的に完成時の期待値がピークになります結果、作って満足に陥り更新されず、いつの間にか誰も使用しないという結果に陥ってしまいます。

 

正しい標準化の流れの事例

 

以上を踏まえて、どのように営業活動を標準化していくのかの事例について触れていきたいと思います。

 

一つ目が営業フローチャートを作成する、解説マニュアルを作成する、全員でアップデートするの3ステップになります。順番に見ていきましょう。

 

 

一つ目の営業フローチャートを作成する上でポイントが4つあります。一つ目が、営業全体がフロー一枚に収まっていることになります。資料として1枚に収まっていないと管理自体が困難ですから一枚に収めることが重要になります。

 

二つ目が、ステップごとにゴールが設定されていることです。例えば、営業活動には見学会、初回面談、土地案内や資金計画など様々なステップに分かれます。そのステップごとにまとまっており、そしてそれぞれに対してゴールを設定することによって、効率的な営業活動を実現することが出来ます。

 

三つ目がステップに使用するツールが掲載されていることです。様々な営業ツールを現場で使うことになると思いますが、どのタイミングでどれを使えばいいかが分からないケースが多くあります。ですから、このセールスステップについては使用するツールを細かく掲載することが重要になります。

 

4つ目が、ステップごとにポイントが記載されていることです。営業フローの中で、非常に重要なポイントが点在していると思います。そのポイントをしっかりと正しくステップごとにまとめ上げることが非常に重要になります。

 

 

なお、営業フローチャートは下記よりダウンロード出来ますので必要な場合は下記よりダウンロードください。

 

 

続いては解説マニュアルの作成になります。

 

お伝えしたように、マニュアル自体が台本化しているケースは営業メンバーに全く活用されない傾向にあります。ですから、説明形式で、右図のように営業フロー全体の解説をしているマニュアルが必要になります。

 

 

そして、最後に作成したツールに関して、全員で常に改善を行うことが非常に重要になります。実は「マニュアルに自分の意見が反映されている」ことがマニュアルを活用してもらう一番重要な取り組みなのです。自分の意見が反映されないければどこかでマニュアルに対して「他人事」のような捉え方をしてしまいがちなのでこの点を踏まえて正しく進めましょう。

 

以上がマニュアル構築の流れですが、さらに最近では、このマニュアル自体の解説動画というものを社内で共有しているケースもあります。

 

動画自体はZoomを活用すると無料で作成が出来ます。ですから、Zoomで録画した解説動画をそのままYouTubeで限定公開をすると、全社員が閲覧する体制をとることが出来ます。このように最新技術を活用しながら、効率的なマニュアル体制を行っていきましょう。

 

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkbox営業の標準化には「トークマニュアル」と「営業ツール」がある

checkboxマニュアル体制には3つの陥りがちな失敗例がある

checkbox正しいマニュアル構築には3つの流れがある

checkbox動画など最新技術を活用して浸透をはかることが重要である

 

以上が、マニュアルを活用した営業標準化の流れになります。是非この内容を踏まえて、営業の標準化というテーマに正しく対応しましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!をお願いします

最新情報をお届けします

フォローすると最新情報がTwitterで確認できます