多くの住宅関連企業(工務店)で営業マンの契約にばらつきがあるといった問題を抱えているのではないでしょうか。

 

こちらは、ある住宅会社の営業会議の風景です。

 

営業部長「A君、今月も受注が足りないぞ。一体何が原因なんだ?」

営業マン「はい、関係性もよく好感触なので今月は大丈夫です。」

営業部長「先月も同じことを言っていたじゃないか。
原因を考えて対策を打たないとだめだとコンサルタントも言っていただろ。

営業マン「(そんなこと言っても受注と失注じゃ0点と100点じゃないか。学校のテストと同じでどこにつまずいてるかが分からないと対策の打ちようがないよ。)

営業部長「何かか言ったか!?」

営業マン「いえ!頑張ります!」

 

このように、契約が取れない理由が分からず、つまずいている営業マンは多いのではないでしょうか。その結果、組織にも成績の良い営業マンと成績が悪い営業マンが二極化しているといった状況は多くの住宅会社で見られます。

 

今回はこのような状況において、どういった取り組みをすればいいかについて触れてみたいと思います。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

一般的な営業管理の問題点

 

そもそも営業組織におけるの契約のバラツキや育成の長期化などの問題は一体どこにあるのでしょうか。

 

数ある原因の中でも大きな比重を占めているのが営業活動の不透明性です。もっと言えば、営業マンがそれぞれどのステップでつまずいているか、などが全く見えないことにより改善が難しい点です。

 

例えば筆記テストなどであれば自身が間違った箇所などが明確なので改善策を打ち出しやすいです。一方で営業活動においては受注と失注、言わば0点か100点しか無い為、自身の営業活動においてどこに課題があるかが見えにくい傾向にあります。結果とにかく活動量を増やすといった施策に陥ってしまいます。

 

 

 

多くの住宅会社が下の図のように「売り上げや受注といった目に見える結果」だけ追っている傾向にあります。しかしながら、その水面下には「見積もりやヒアリング・次アポ・プラン提案など行動に繋がる指標」があります。本来はこれら水面下の指標を明確に押さえなければ適切な改善を行うことは困難でしょう。

 

 

 

結果指標と行動指標の違いとは?

 

ではどのような営業管理をすればいいのでしょうか。ここでは営業の内容に入る前にケースを交えて説明いたします。

 

例えばあなたが仮に医者に「血圧を下げなさい」と言われたとします。あなたはどうするでしょうか。単に血圧を下げろと言われてもまず何をすればいいのか分からないのではないでしょうか。その上で無計画に血圧のことを考えても下がるはずもありません。

 

一方で血圧を下げる際に図のように細かいステップを設定すればどうでしょう。血圧が高い原因が運動不足・塩分過多・アルコールの過剰摂取にあるとして、運動や食制限が適切なアプローチでしょう。ただ、単に運動をするなどの設定では達成状況が分からない為、定量的に、かつ行動マネジメントが出来る指標にすることが重要です。このような計画を結果マネジメントに対し行動マネジメントと言います。

 

 

行動マネジメントには以下4点が重要とされています。順番に説明いたします。

 

契約と相関がある指標であること

行動管理を行う上で設定する指標は契約と相関がある指標でなければなりません。その指標の数字が増減することで契約数が変わらなければ計測する意味がない設定になってしまいます。

 

定量的であること

それぞれの指標については必ず定量的に設定しましょう。例えば次アポを取る、ではなく次アポが5件などでなければ達成状況が分からなくなります。

 

ゴールから逆算された数字であること

それぞれの指標についてはゴールから逆算した数字である必要があります。例えばプランからの契約率が50%だとすれば目標とする契約数が3件の場合、50%を割り戻し、6件と設定しましょう。

 

行動指標であること

指標には結果指標と行動指標があります。結果指標は受注などの数字を指し、指標の達成の変数が比較的大きい傾向にあります。行動指標は次アポ数など努力行動で達成出来うるものです。行動指標で管理することで結果だけでなく行動で評価出来る体制にすることが重要です。

 

適切な行動指標マネジメントとは?

 

では実際に営業活動における行動マネジメントを見てみましょう。一般的な結果マネジメントであれば失注か契約しかありませんのでとにかく契約数のみを追い続けることになります。行動計画がないわけですから、当然効率的な活動にはなりません。

 

 

一方で行動マネジメントはまず契約数を獲得する為にどのステップをどれだけ行うかが明確です。また、その指標が結果ではなく行動に即した指標である為、努力をすれば必ず達成出来る指標である為、営業活動に追いてすべきことが明確です。単に契約を狙うよりも初回面談を何回行う、などの方が管理しやすいことは自明です。

 

ですから、下の図のように結果だけ追う営業活動ではなく、結果を行動で分解し、それぞれをどの程度積み上げればよいのか、が自身でマネジメント出来ると営業効率が非常に高まります。

 

 

ある会社では下図のようにそれぞれの指標を可視化した帳票を常に管理しています。ポイントは各指標の数字を月度で管理する点です。また、指標ごとに年間・月間の目標数と実績を明確にし、どの指標を強化すべきかが常に営業マンの中で意識されているので常に営業活動が改善される体制を構築しています。

 

 

なお、このツールは下のページからダウンロードが可能ですので、ご要望に応じてダウンロードしてください。

 

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkbox一般的な営業活動は受注か失注の結果管理しかされていない

checkbox受注か失注のみの結果管理では改善点が分からず、営業活動が改善されない

checkbox結果ではなく行動で管理することで各営業マンの課題点が明確になる

checkbox各行動指標ごとにマネジメントを行うことで、営業組織のバラツキが改善される

 

以上、今回は営業における行動管理について触れていきました。行動レベルで営業活動をを可視化すれば改善点が明確になり営業効率が高まりますので、この点を押さえて営業活動をの品質を高めていきましょう。

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