茨城、栃木、千葉を拠点に理想的な住まいを実現するノーブルホーム。 お客様ニーズに応えるクオリティを維持し、 耐震性や省エネ性能が高く、洗練されたデザインの注文住宅を提供している。 今回は、同社の代表である福井英治氏(代表取締役)に、 取り組みや販売における考え方、経営のモットーなどについてお聞きした。

 

―まず御社の概要を教えてください。

 

 

弊社は注文住宅を中心に事業展開している会社です。エリアは茨城県・栃木県全域、千葉県柏市・流山市、グループ会社では山梨県で展開しています。年間の販売棟数は900棟前後で、注文住宅85%・建売住宅15%となっています。売り上げにおいては、新築75%・特殊建築5%・不動産15%・リフォーム3%・中古再販2%となっており、売り上げ全体では300億円になります。社員数は600名です。

 

ー御社ではデザイン力の高い住宅を数多く販売されていますが、どのような経緯で販売するに至ったのでしょうか。

 

創業期からデザイン性の高い住宅を建てたいと考えていました。そのため、社名も「気高い」という意味の「ノーブルホーム」にしています。元より、私は子供の頃から家を見るのが好きで、展示場などへは自ら足を運び、外観に対しても強い興味を持っていました。見た目に対するこだわりは、時代が変わってもなくならない重要な要素であると考えています。そこで、創業当時から設計やインテリアコーディネーター(IC)の採用に力を入れ、ICについては新卒から育成を行っています。結果として、設計の企画力が強みとなり、お客様から高い評価をいただいて現在に至ります。

 

 

また、事業としても、分譲ではなく注文住宅が強い会社にしたいという思いがあります。ノーブルホームを創業する2年前には、不動産会社を経営しておりましたが、「土地を活かす」という考え方はあえて封印し、「デザイン」という観点に選択と集中を行い、事業展開を続けています。現在では、ICだけで40名在籍しており、その8割〜9割が新卒出身者です。また、社内だけではリソースに限界があるため、外部の設計会社と連携して商品開発を行うなど、柔軟な取り組みも行っています。

 

ー選択と集中によってUSPを尖らせるというのは、非常に素晴らしい戦略ですね。御社では人材育成にも力を入れているとお伺いしましたが、どのような背景から強化に至ったのでしょうか。

 

私は、子供の頃から野球が好きで、高校時代には甲子園出場の一歩手前まで行きました。大学もスポーツ推薦で入学しました。甲子園予選の決勝戦で敗れた経験を通じて、監督という役割に興味を持ち、スポーツにおけるチームビルディングは、監督のマネジメント力が大きな影響を与えるものであると学んだのです。そこで、私も高校野球の監督になり、甲子園に行きたいという思いを抱き、教員の道に進みました。

 

 

3年ほど教員を務めた後、1年間実家の手伝いをし、その際に住宅業界に興味を持ちました。その後、不動産会社で2年ほど修行を積み、独立しました。当初は、土地を買いに来たお客様に対して、土地の紹介と工務店の仲介を行っていましたが、仲介先の工務店の家が品質に対して価格が高く、提供価値が低いと感じたため、この業界を変えたいという思いでノーブルホームを立ち上げました。

 

このように、スポーツでマネジメントに興味を持ち、それに沿ったキャリアを歩んできたため、人材育成に特化した戦略をとるのは必然でした。具体的な取り組みとしては、理念やクレドを構築し、階層別に研修を実施しています。階層別にしている理由は、業務における考え方や課題が階層ごとに異なるためです。社内で現場の事例を取り上げながら研修を行っています。

 

ー素晴らしい取り組みですね。監督時代のマネジメントと経営者としてのマネジメントには大きな違いがあると思いますが、その点はいかがでしょうか。

 

 

監督時代は、礼儀や習慣、相手への気配りなど、現在を起点としたマネジメントをしていました。しかしながら、企業経営は異なります。高校野球では選手との関わりは3年間の短期スパンですが、企業では社員との関わりは何十年と続くものです。そのため、将来を見据えたマネジメントが必要になります。弊社では、「日本の暮らし方を変える」という理念を掲げ、モノではなく「コト」を変えていくことを目指しています。これは、甲子園のように3年間という短期間で目指すものではなく、社員とともに人生をかけて目指すものです。社員がこの理念に賛同してくれるための仕掛けを作ることが経営者にとって重要な責務であると感じます。

 

特に重要なのは、社長である私ではなく、役員が理念を社員に伝えることです。役員が理念の伝道者となることで、組織全体に浸透しやすくなります。このような体制を構築できたのは、新卒採用を重視しているからです。実際、弊社の役員の4割は新卒出身者であり、理念を理解したメンバーが入社していることが、人材育成の前提条件になっています。

 

ーありがとうございます。御社では、最近リブランディングを行ったと伺いました。こちらについても詳しくお聞かせください。

 

 

弊社は創業30年を迎えるにあたり、リブランディングを行いました。ロゴマークなどは創業当時に私が決めたものですが、今回はミッション・ビジョン・バリュー・クレドなどを40代以下のメンバーを中心に、約80名で作り変えました。私は、このプロジェクトには一切タッチせず、メンバー自身が主体的に進めるように促しました。結果として、私が思いつかないような新しいアイデアが生まれ、非常に面白い取り組みになりました。

 

特に、新卒のメンバーが中心となってリブランディング委員会を主導し、今後5年以内に組織の世代交代が進むことを見据えています。委員長が30代で役員に就任するなど、まさに「第2創業期」としての位置づけで組織の世代交代も良い形で進んでいます。これにより、理念がより一層浸透しやすい体制が整ったと考えています。

 

ー素晴らしい取り組みですね。最後に今後の事業展望を教えてください。

 

 

今後は、売り上げ750億円を目指します。しかし、その根底には「日本の暮らし方を変える」という理念があり、その実現のためには人材育成が最も重要であると考えています。具体的には、主体性を持ち、課題解決能力を備えた人材の育成を進める方針でおり、言われたことをこなすだけでなく、直面する問題に柔軟に対応できる人材が必要です。そのため、引き続き人材育成を強化し、理念を実現することで、結果として売り上げの向上につなげていきたいと考えています。

 

 

ー本日はありがとうございました。

 

株式会社ノーブルホーム


茨城、栃木、千葉を拠点に理想的な住まいを実現するノーブルホーム。お客様ニーズに応えるクオリティを維持し、耐震性や省エネ性能が高く、洗練されたデザインの注文住宅を提供している。

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