前回は、ギア議論における「フック」について解説した。今回の住宅業界バンバン集客塾では、ルート戦略における「チャネル」について見ていきたいと思う。
では本日の目次を示そう。
はじめに
まずはじめに下の図をご覧いただきたい。現状、住宅業界は倒産件数が増えており、直近では過去最多を更新しているような状況である。

こうした背景には、分譲住宅や注文住宅を中心としたサービス供給の過多が慢性的に続いている点が挙げられる。このような状況下で住宅会社が持続的に成長していくためには、集客の強化が不可欠となる。当然ながら、人材採用や組織戦略も非常に重要ではあるが、来場や問い合わせがなければ事業の維持は困難である。
その上で、集客には三つのポイントが存在する。まずは販促といわれるWEB広告やSNS、自社のホームページなどの強化である。ただし、一般的にマーケティングはここの販促領域のみを指すケースが多いが、それは大きな間違いだ。本来マーケティングは、それだけではなく、商品戦略(ブランディング)や販路戦略も大事になる。これら三つを総称したものが、いわゆる「シン・マーケティング」と位置づけられる。

これらを図で説明してみよう。販促は、自社を認知してもらって来場や問い合わせへとつなげる入り口の役割を担う。オフライン媒体はこの中でもチラシやCM、看板、タウン誌などオフラインの販促を指す。このオフライン媒体以外にも販促にはホームページやSNS、MAなどが存在する。これら販促を顧客が自社を認知するタッチポイントと捉えて、最大化することが大事なのである。

一方、販路はモデルハウス見学や完成見学会、相談会など、さまざまな来場を促す出口戦略となる。さらに商品(ブランディング)においては、自社の強みや選ばれる理由を明確化し、それらをしっかりと市場に発信していくことを指す。この住宅業界バンバン集客塾では、特に商品(ブランディング)戦略と販路戦略という領域に焦点を当てて説明を進める。
チャネルとは
まず、ギア理論においての「チャネル」とは、各イベントにおいてどのような流入経路で来場したのかを指す。

例えば、住宅業界の集客やシン・マーケティングの全体像を見ると、販促という入口から販路という出口へと流れ込む構造になっている。チャネルとは、まさにこの販促における流入経路を指している。

オフラインといわれるチラシから来場させるのか、あるいはSEOを経由してホームページから来場させるのか、もしくはウェブ広告から来場させるのか。ウェブ広告の場合も、メタ広告なのか、Google広告なのか、Yahoo広告なのか、あるいはSNSからチャネルとして流入させるのかといった違いがある。

このような中で結論から言えば、住宅業界においては、注文住宅の場合はメタ広告やインスタグラム、分譲住宅の場合はGoogleやYahooのリスティング広告が有効である。というのも、メタ広告はSNSを活用した広告であり、例えば、X(旧ツイッター)はテキスト中心、YouTubeやTikTokは動画中心のSNSである。その観点でいえば、インスタグラムは画像中心のSNSである。

つまり、注文住宅のように「映え」を訴求できる業態においては、インスタグラムは広告として非常に相性が良いのである。一方で、施工事例でのビジュアル訴求が難しい分譲住宅では、「東京 分譲住宅」といったエリアや業態の検索キーワードで表示させるリスティング広告の方が有効になりやすい。

流入の質と量
このような議論をすると、そもそもオフライン媒体は終わってしまったのかという議論になる。しかし、オフライン媒体もエリアによっては依然として有効である。例えば、「相談会からの来場が少ない」という声を聞くことがあるが、これは相談会とオンライン広告の相性が良くない可能性もある。例えば、下の図は、チラシやオリコンポスティングを活用して相談会の集客を図ったケースだが、これで毎月10件から15件の来場を獲得している事例もある。

これは広告内容やフックが優れていたというよりも、そもそもチラシやオリコンポスティングと相談会というルートの相性が良かったためである。下の図のような事例も同じである。

また、地方の事例では、チラシを活用して相談会の案内をしたところ、1件あたり3万円程度のコストで多数の来場が実現しているケースもある。これらを踏まえると、下の図になる。

従来は、チラシから店舗、看板から店舗、テレビCMから店舗、紹介から店舗といったように、それぞれのチャネルが独立していた。しかし現在は、チラシや看板、SEOやテレビCMなど、あらゆる導線がホームページに集約され、ホームページがハブとして機能している。
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