注文住宅を展開している住宅関連企業(工務店)では土地付けが上手く行かない・・・とお悩みの方も多いのではないでしょうか。近年では土地なし客の対応をしていなかったハウスメーカーも軒並み土地付けを強化しており、競合に良い土地を取られてしまった、というケースも増えております。

 

本記事では「土地付け営業力強化で契約率を2.9%から11.8%まで引き上げた岩手県A社」をご紹介いたします。

 

こちらはA社の当初のお悩みです。

 

うちは既存の商圏において機能性を中心に高いコストパフォーマンス商品を展開してきた。

一方で今は伸び悩んでいる。

理由は「土地がない」から・・・。

営業会議でもいつも出てくるハードルは土地・・・。

当然土地付けの営業力を強化したいが、そもそも土地がない・・・。

無い袖は振れない中でどうすればいいんだか・・・。

 

土地付けをしたいが、土地付けの営業力がない、あるいはそもそも土地がない、といったお悩みをお持ちではないでしょうか。今回はそんなA社がどのような取り組みを行い、土地付け営業力を強化したのか、について触れてみたいと思います。

 

それでは本日の目次をお示しいたします。

 

 

A社のビジネスモデル整理

 

まず、内容に入る前にA社のビジネスモデルを整理いたします。

 

まずターゲットは盛岡エリア、おおよそ50万商圏の一次取得者層です。そして高いパフォーマンス、比較的商品力のある会社様ですから性能が良くて価格が安いといった住宅を検討されている層がターゲットです。

 

集客・営業の仕方としてはチラシを中心とした見学会や展示場に集客する体制づくり、そしてオンラインの広告からホームページ、LPに集客する。このようなホームページから反響を獲得する体制づくりを取っていました。

 

商品はキャッチコピーとして「3世代にわたって住み続けられる家づくり」を軸とした高いコストパフォーマンスの住宅商品、あわせてママの家、気密の家、コミコミの家など時代に合わせたコンセプト住宅を販売しておりました。

 

組織はいわゆる創業社長様がご在籍でしたので、強いリーダシップを駆使して比較的実行力が高い会社です。そして財務に関しましてはフランチャイズや、テレビCMなどのコストに関してはお金をかけていないという点から、比較的販促費の効率は良いという点が特徴的です。

 

盛岡という商圏の特性でいうと比較的寒い地域なので、断熱性能が求められるエリアにつき、性能の高い工務店のシェアが高い点が特徴的です。このエリアで言うと、49%程が工務店のシェアになっておりました。

 

課題における考察

 

前提として成果を出す上では売上が上がらない要因がどこにあるのか、を明確にする必要があります。その為に与件やビジネスモデルを踏まえた上での課題を明確にする必要があります。

 

なお、この考え方は問題解決の基本的な考え方で非常に重要な考え方です。詳細については下記の記事に詳しく記載しておりますので併せてご覧ください。

 

 

私達はこのA社がなぜ紹介が少ないか、について以下のように分解いたしました。順に説明して参ります。

 

 

そもそも土地付け営業力が弱い、という点においては様々な要因が考えられます。土地付力がない理由の一つ目は落としたい土地に誘導出来ていないということです。ではそもそもなぜ落としたい土地に誘導出来ていないのでしょうか。

 

理由の一つに土地ごとに総額金額が分からない点が挙げられます。見込み客が良い土地を見つけても実際にその土地の金額が分かるが総額、諸費用や建物価格を合わせたときにどれくらいの金額になるのかが物件ごとに分からないので、どうしても見込み客としても判断が難しいんですね。(上図の①)

 

理由の二つ目に見込み客が理想の土地を探してしまう点が挙げられます。土地を探すという行為にしても、どうしても心理的に100点満点の土地を探すという気持ちで土地探しを行ってしまいますが、当然土地が限られているので100点の土地は見つからないです。それに対して正しい刷り込み、例えばいわゆる「100点の土地はありません、70点の土地で合格なんですよ」といった刷り込みをしていないという点においても誘導出来ていない問題に関する要因の1つとして考えられます。(上図の②)

 

そして土地付け力がない理由の二つ目に、適切な情報発信が出来ていないことが挙げられます。当然見込み客が気に入っている物件も随時値下げなど何かしらの情報変動がありますが、常に営業マンが報告することは手間です。ですから、結果不動産会社に流れてしまい別の物件で契約してしまうのです。(上図の③)

 

以上の課題分析を行った結果、上記①〜③を解決する仕組みづくりがA社には急務である、ということが判明いたしました。ここからはどのようにこれらの課題を解決したのかについて触れていきたいと思います。

課題解決に向けた施策

 

ではA社はお伝えした3つの課題をどのように解決したのでしょうか。上記の課題番号①〜③を入れつつ説明いたします。

ここからは会員限定(無料)となります。
ログインもしくは会員登録の上ご覧ください。

会員の方ログインID(メールアドレス)
   

この記事が気に入ったら
いいね!をお願いします

最新情報をお届けします

フォローすると最新情報がTwitterで確認できます