多くの住宅関連企業(工務店)でマーケティング・オートメーション(以下MA)ソフトを導入検討されているのではないでしょうか。一方で、そもそもMAが何か分からない、どのようなソフトが自社に合うのか分からない、といった声も多く聞きます。

 

こちらはある経営者の悩みになります。

 

最近マーケティングオートメーション(MA)という言葉をよく聞くな・・。

企業を買収すること?それはM&Aか・・・。

どうやらメールを活用してマーケティングを自動化するシステムのことのようだ。。。

そもそも集客を自動化なんて出来るのか?

最近はMAソフトの営業が増えてきているけどセミナーに参加しても結局どの会社のソフトが良いのか分からない・・・。

若手に聞いても要領を得ていなくてよう分からん・・・。

 

このように、いまいちMAが何なのかも分からず、さらにはどのソフトがいいのか判断がつかないまま、販売側の営業マンの言いなりになって導入してしまうケースは多いのではないでしょうか。

 

今回はそのような状況に対してそもそもMAが何なのか、またどのようなMAが自社に合っているのかの考え方について触れてみたいと思います。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

住宅業界の集客構造におけるリード管理の位置付け

 

内容に入る前にまずMAとは何かについて説明をいたします。住宅業界の集客構造は、下の図のようになります。

 

 

展示場やイベント・見学会・店舗に見込み客を来場させることが重要であり、その見込み客を来場やアポに繋げる施策として、大きく8つあります。この中で資料請求などの質の低いリストに対して来場に繋げる領域をリード管理と言います。MAについてはまさにこの領域を自動化させる施策になります。

 

また、住宅業界の反響について理解することも重要です。住宅業界には資料請求や会員登録・問い合わせといったリード反響と来場やアポに繋がる誘致反響があります。MAについては、このリード反響をソフトを使い、効率化することを指します。

 

 

MAを取り巻く集客・営業の全体像

 

下の図は、リードを来場後に繋げるまでのフローを縦軸を顧客の熱感、横軸を時系列でまとめた図になります。従来は、チラシなどの来場のみでしたが、資料請求や会員登録が発生することで来場までに距離が空いてしまいました。図で言えば電話を行う、あるいはメールを行う、DMを送るなどして来場につなげる必要が生じたのです。

 

 

この工程におけるメール部分を自動化するソフトをMAといいます。なお、最近ではセールスオートメーション(以下SA)も出てきました。端的に言えばメール部分だけでなく、電話対応の管理も出来るソフトです。MAで代表的なソフトで言えばMAはKASIKAやカイロスなどがあげられます。SAで代表的なソフトはdijimaやMiiTelなどです。

 

ではMAであれSAであれ、一般的なメールソフトとどのような違いがあるのでしょうか。住宅業界の反響フローをもとに解説いたします。

 

下の図をご覧ください。こちらはリードが発生してからの対応フローを図にしたものです。

 

 

まずはリードに対して、営業部が電話などでアポや来場誘致を1ヶ月間行います。アポや来場につながればそのまま営業活動に移りますが、アポや来場に繋がれなければ集客部がメールを送付するリストに移します。なお、こちらの考え方は下の記事が詳しく説明しているので併せてご覧ください。

 

 

このフローで従来のメールソフトとMAやSAの違いがあるとすれば「スコアリング」でしょう。スコアリングはリードに対して熱感をスコア化し、管理する手法です。図にあるように一旦メーリングリストに入った熱の低いリストも時間が立てば熱が再度高まることがあります。(図で言えばDランクからCランクに格上げされる)

 

このような場合にスコアリング機能を使えば自動的に熱が上がったリストを発見し、Cランクに戻すことが出来るのです。

 

MAの重要な機能「スコアリング」

 

ここからはスコアリングについて図で解説いたします。

 

例えば、顧客の点数が70点以上の場合は営業部が対応、70点以下の場合は集客部が対応するとします。当然ながら70点以下の見込み客もあるタイミングで熱が上がることが想定されます。その事態を見逃さないように、例えば「商品紹介を見たら6ポイント」「施工事例を見たら10ポイント」などのポイントルールを決めると熱感が高い見込み客を再度営業部に戻し対応するといったことが可能になるんですね。

 

 

住宅会社が活用しているMAソフトを徹底比較!

 

下の図は、MA・SAソフトの比較表にしたものです。よく使われているMAソフトは以下の6種類ですが、価格は当然ですが、細かい部分で機能が違います。

 

 

例えば、KAISOS3は価格が安い分、機能が制限されていますし、KASIKAは価格が高めですが、サポートが充実しています。MAについての理解が浅い場合はサポートが優れているか、または業種特化をしているかの基準で選ぶことが重要であると言えるでしょう。

 

また、導入において注意点があります。下の図はソフト導入における成功事例と失敗事例を示したものになります。

 

 

多くの住宅会社で体制を構築せずにソフトを導入するケースがありますが、結論から言えば体制をまず構築した上で導入しなければ現場が混乱し、成果に繋がらない結果になります。あくまで、資料請求などのリード客を来場に繋げる体制づくりを行った上で、ソフトを導入することが重要です。

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkboxMAはメールからの来場・アポを半自動化するソフトである

checkboxMAと一般的なメールソフトの違いは「スコアリング」機能である

checkbox集客領域と営業領域の連携を前提としてスコアリングを活用することが重要である

checkboxMA導入においては導入の前に体制づくりを行うことが重要である

 

以上、今回は、MAやSAの考え方、ソフト比較について触れました。これらのソフトは導入すれば成果が出る「魔法の杖」ではありません。まず社内で成果が出る体制を構築した上で導入を検討しましょう。

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