多くの建築会社においてマーケティングは非常に重要であろう。 中でもデジタルマーケティングは重要性を増している。 今回は、住宅業界をはじめ、さまざまな業界へ インターネット広告事業を提供する 株式会社Geo-Technologyの間藤氏に、 同社のサービス内容や取り組みについて伺った。 今後のマーケティング戦略に課題をお感じの会社は ぜひこの記事を参考にマーケティング力について 考える機会にしてほしい。(聞き手:ノウフル編集部)

 

ーまず御社の事業概要を教えてください。

 

主にインターネット広告事業を展開しています。住宅業界を中心に、インターネット広告の配信支援や独自のサービスを提供しています。独自のサービスとしては、位置情報を使ったターゲティング広告やオリジナルの購買データを使った広告があり、また世界的に有名なアメリカのプラットフォーム「The Trade Desk」と契約を結び、日本でも使えるように展開しました。

 

ー住宅業界にてインターネット広告ビジネスを始められたきっかけは何でしょうか。

 

私は以前、住宅業界・不動産業界に特化したコンサルティングの会社に勤めて、全国で約100社ほどのサポートを経験していました。現場で商品開発や経営戦略の立案、営業関係のスキーム作りや人事制度の見直しなどに対応し、ある会社は最終的に上場しました。一方で、住宅業界においてマーケティングに関する知見があまりにも低いと実感したことが、住宅業界でインターネット広告ビジネスを始めたきっかけとなります。

 

 

営業スキームを整えると業績が良くはなるのですが、やはり契約は、契約率と集客数の二軸ですし、契約率をどれだけ伸ばしても集客がなければ意味がありません。特に、この業界は縮小傾向にあります。今までは契約率を高めて成り立ってきたものが、集客に対しても具体的に取り組まざるを得ない状況になってきました。

 

そんな中でも多くの住宅会社が、チラシ配りから完成見学会へ入場する流れでの集客を基本としています。また、その他の取り組みもSNSの広告配信などにしか対応していないケースが多く、この点が遅れているのではないかと感じました。商品開発など住宅のハード面には熱心に取り組んでいるものの、マーケティングに対してはお金をかけておらず、どれだけお金をかけたら良いのかイメージすらできていない状態です。このような経営者が多いため、マーケティングにも興味関心を持って、苦手な部分にも取り組むことが非常に大切なのではないかと考えました。

 

商品が良いから売れるのではなく、知られなければ意味がありません。ですから、自社の商品の特性やお客様の属性を細かく分析した中で、誰にどういった広告マーケティングをすべきかを整える必要があります。デジタルマーケティングはターゲットを狙い撃ちにできる点が大きな強みですし、チラシに比べて、スマートフォンは1日24時間見るようなデバイスになっています。誰でも目にするような中にターゲットを定めてデジタルマーケティングの広告を当てていくことが大切です。

 

 

ーありがとうございます。具体的にはどういったサービスを展開されているのですか。

 

インターネットの広告事業を大々的に展開しています。住宅業界での取り扱いが多い事業は、スマートフォンのGPSデータを活用した広告配信です。国内で約9千万台ほどのGPSデータをオリジナルで保有しています。2018年からスマートフォンおよびタブレットのGPSデータの記録を取り続け、誰がどこに行ったのかなどの情報を収集し、広告の配信をすることができるようになりました。総合住宅会社では、直近で過去1ヶ月以内に総合住宅展示場に訪れた方や、過去3ヶ月以内に競合の住宅会社に訪れた方へ広告を配信しています。さらに、ベビー用品を販売しているお店や、幼稚園・保育園・小学校のお子さんを送り迎えする親御さんにも広告を配信することができます。

 

GPSを活用して具体的にどのように広告を配信するのかについては、皆さんがよく使用するGoogle、ヤフーや、インスタグラム、Facebook、LINE、ツイッターなど、多くの広告メディアに配信しています。最近流行っているTVerやABEMAなどのコネクテッドTVと言われるメディアに対しても、GPSを使って配信することができます。今、月間のアクティブユーザーは、TVerで3千万人、ABEMAでは週間で2千万人ものアクティブユーザーがいますので、非常に有効です。このような配信が未経験の企業が、自社のテレビCMをABEMAやTVerで流し、非常に大きな反響を出したケースもあります。中には来場数が昨年対比で2倍に増えたとの成果もありました。

 

 

ー素晴らしい成果ですね。

 

やはり必要なデータを用いて親和性のあるメディアに配信をかけることが、認知と来場を促す上で非常に大切な部分です。さらに、弊社は来場計測ができる端末をクライアントに提供しており、細かい来店計測が可能です。デジタルマーケティングで成果が出ないからチラシに変えようかと迷う会社に対し、広告を配信した方々がお店に来ているのか計測し、効果が目に見えて感じられるようにと提供を始めました。デジタル配信したものに関しては、来場へ至るまでのデータが細かく見えていますので、何にお金をかけてどのような効果があったのかなど、住宅業界や不動産業界に関して非常に相性の良いサービスを提供できているのではないかと実感しています。

 

ー最後に今後の展望についてお伺いできればと思います。

 

弊社はさまざまな会社と取引しています。中でも住宅業界に関してはクライアント規模が非常に大きいため、多くの知見があります。お客様の人生で一番大きな買い物のお手伝いをしていくのが住宅会社だと考えており、インターネット広告を活用して、見込み客になる方々への認知の高め方を知っていただくことが非常に重要であると捉えています。ただ、インターネット広告に対しては、何をすれば良いのか分からず敷居が高いイメージを持たれやすい課題が業界にあると実感してきました。ですから、弊社としましては、企業の苦手意識を払拭してインターネット広告にカジュアルに取り組めるようにしていきたいです。カジュアルに精度の高いサービスを提供することで、敷居の高さや広告の継続ができない原因、どういうターゲットに配信しているのかが分からないなど、そういった悩みに応えられるようになれば良いですね。

 

 

弊社では、どういったターゲットに対しても分析ができますし、性別や年齢、場所も選択することができます。データによっては、何を買った方に広告が当たるかなどの分析も可能です。例えば、直近で住宅購入に興味がある方々のデータを使用し、そこに加えて年収も絞るなど数々のスキームがありますから、配信の内容も非常に明確なのです。

 

今では適切なターゲットにインターネット上で広告を打つことができる時代になりました。ですから、広告をターゲティングして配信をかけた後の結果がどうであったのか振り返り、正確なデータを基に住宅業界におけるマーケティングの知見レベルを底上げできるような存在の会社になりたいと考えています。

 

ー素晴らしい展望ですね。本日はありがとうございました。

 

株式会社Geo-Technology


株式会社Geo-Technologyは、住宅業化を始めさまざまな業界へ制度の高いデータを基に戦略的なマーケティングをとインターネット広告事業を提供している。

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