今回は、組織のやる気を高める社内エンゲージメントの高め方について説明します。
まず、内容に入る前に、下の図をご覧ください。これは、マズローという学者が唱えた欲求5段階説を示したものです。
まず、下から生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・尊厳欲求・自己実現欲求とあります。生きるために最低限必要となる生理的欲求が満たされれば、次に身の安全を保障する安全欲求が生まれ、それが満たされれば組織に属する社会的欲求が生まれます。そして、それが満たされると人に認められたいという尊厳欲求とが生まれ、最終的には自己実現欲求へとつながるという考え方です。
これらの欲求を、基本的に人は順番にクリアしていくと言われますが、生理的欲求がなくても自己実現欲求が現れるケースもあるのです。そしてまさに、この自己実現欲求を満たすことが組織の活性化につながります。また、自己実現欲求を満たす手段は、企業側の志として理念構築、個人のやりがいとして組織開発というように分かれています。
今回は、自己実現・超越をするために、個人のやりがいというところについて見ていきます。
それでは本日の目次をお示しいたします。
社内エンゲージメントの高め方
個人が自己実現や自己超越を行うためにはどのようなことが重要でしょうか。まず、下の図をご覧ください。この図は、キャリアプラン設計を表したものです。
将来身につけたいスキル、あるいは達成したいキャリアを明確にし、必要に応じて評価制度と連動させます。ここで重要なポイントは、今の会社に限らずに、仮に転職した場合でもどのようなキャリアステップを踏んでいくのかまでを一緒に考えてあげることです。
下の図をご覧ください。エンプロイアビリティという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
エンプロイアビリティとは、直訳すれば雇用される能力という意味ですが、社社内で通用するノウハウをしっかりとインストールするという考え方です。エンプロイアビリティ研修は、社内メンバーでの実施が主軸になりますが、必要に応じて社外講師を派遣することも効果的です。特に、今の会社を辞めても活用できる能力を高めてあげるということで、人生における自己実現のイメージがつきやすくなるでしょう。
次に下の図をご覧ください。こちらは、やりがい研修について説明しています。
人生という高い視座で考えることが難しいケースもありますので、目の前の仕事においてやりがいを高めるような、仕事の意義を改めて検討する時間を作るのです。それぞれが考える、お客様に喜ばれるやりがい、受注目標に到達する達成感などを掘り下げて意見交換しましょう。このように個々人のやりがいを高めることで、組織のエンゲージメントを高めることが重要です。
本日のまとめ
改めて、本日のまとめをお示しいたします。
組織が活性化するには、個人の自己実現の欲求を満たす必要がある
個人の自己実現と超越に向けて、キャリアプラン設計を行う
組織は、社員のキャリア設計に寄り添い、社会で通用するプロイアビリティを高める
組織は、社員に仕事の意義・やりがいについて検討させる時間を作る
以上、本日は、「組織のやる気を高める社内エンゲージメントの高め方」についてみていきました。
このような取り組みを行うことで、社内のモチベーションを上げ、組織としての高みを目指すことを意識していきましょう。