多くの営業メンバーが、日々どのように営業力を高めるかについて悩んでいると思います。

 

こちらは、ある経営者のお悩みです。

 

どの会社にもトップ営業マンっているよな。

そういった人の取り組みってもはや再現性がないんだよな。

言わばセンスというやつだよ。

どれだけ営業テクニックを身に着けても営業マインドは身につけることは出来ないしな。

だから結果的に差が開いちゃうんだよな。

でも新卒から教育してもどうすればそんな営業マインドを身に着けさせるが出来るかなんて分からないよな。。。

 

このような「営業はセンス」といった発想は、営業において一つの真理だと言えます。今回は、このようなセンスをどのようにテクニックで身につけるかについて見ていきます。

 

では本日の目次をお示しいたします。

 

 

課題解決型営業に必要な「信用力」

 

まず、住宅営業は心理学を踏まえた課題解決型営業が重要だと言われています。単に商品を説明するだけではなく、顧客が持っている悩みを汲み取り、いかに課題解決をするかが重要です。

 

 

課題解決営業が求められる背景については下記に詳しく記していますので併せてご覧ください。

 

 

また、課題解決型営業は「信用獲得」「課題解決」「差別化」の流れで進めることが良いとされています。課題解決を行うにしても人としての信用力が必要ですし、ただ単に解決するだけではなく自社の差別化を行う必要がある、という考え方ですね。ここでは信用獲得について深掘りしていきますので、課題解決と差別化の考え方については簡単にご紹介だけします。

 

 

課題解決については、見込み客に対し、どのような流れで課題を解決するかを押さえて進めることが重要です。

 

 

差別化は、課題解決をした上で自社商品のアピールを行うことを指します。単なる物売りになるのではなく、FABEの視点でいかに営業相手にとってメリットがあるかを正確に伝えることが重要です。こちらについては以下の記事でまとめていますので併せてご覧ください。

 

 

日本一のトップ営業マンの金言

 

そもそも、なぜ「営業はセンス」と言われるのでしょうか。それは、営業という職種においては営業マンそのものの人格も商品であるからにほかなりません。中でも「この営業マンは信用できるか」といった心理学的な観点は人間力の領域であり、なかなか一朝一夕には身につけられません。

 

こちらは、弊社が過去にインタビューを行った累計数千棟を販売した日本一の住宅トップ営業マンの金言をまとめたものです。

 

例えば旅行に行くなら、連絡がありそうなお客様には一言「日曜日まで申し訳ございませんが、家族で旅行で出かけています。ですが携帯電話とメールは繋がるようにしておきますので、いつでもご連絡ください」と申し上げる心配りが大事なのです。

 

オーナー様のご自宅にご仏壇があったら、手を合わせて帰ってくる。ご自宅の前にゴミが落ちていたら拾っておく。それでもやることがなければご無沙汰しています、でもいいのでお礼状の一枚でも書く。資料のようなものがあればとりあえず直接お届けする。日々の積み重ねが大事です。

 

私は家族旅行中でも、子供の運動会でも社員旅行でも基本的にはスーツを着ています。どんな時にでもお客様のところに真っ先に駆けつけたいという常在戦場の思いを常にスーツを着ることで忘れないようにしているだけなのです。

 

オーナー様の呼び出しとクライアントの契約が重なった場合、間違いなくオーナーを優先します。オーナー様があって今の私がある訳で無下に出来るはずがありません。

 

売ったという言葉を使いがちですが、一つのことについてやりとりする場合あげるはもう一方ではもらうになります。教えることは学ぶ事です。売ったと言いがちですが、正しい言葉ではありません。売ったは営業マン側の言葉です。

 

今月は売上ノルマをクリアするぞ!これは営業マンなら当然掲げているはずの目標です。しかし考えてみればこれは自分の欲を実現しようとする意識です。それより今月は●●様の為に一生懸命仕事しようという意識を持てば強い信念が伝わり営業マンとお客様に信用してもらえます。

 

お子様の名前は覚えています。子供さんの為の家造りという気持ちがあるので工事中のお客様常時10件は絶対に覚えています。

 

私は現場監督より現場に行っています。随時お客様に状況をお伝えする為、現場のスタッフを大事にする為です。常に7つ道具として鞄にちりとり、ほうき、スコップ、スリッパ、巻き尺、ドリンク理、タオルを持参しています。ドリンク類とタオルは現場の職人さんに差し上げる為で後は全て現場を大事に扱う為です。

 

商品やサービスに対する価値観を共有し、「本音」で語り合います。本音が出てはじめて「心」を許すことが出来、信用にたどりつきます。

 

現場を常に訪ね、状況をお客様に伝えております。私は名刺の裏に簡単なプロフィールを入れています。ほとんどの方が不思議と共通点を探そうとします。このことで相手がどんな人か、自分がどんな人間か分かるようになります。

 

過去の500組以上のお客様に対してお顔とお名前は正確に記憶しており、いつ何時お会いしても●●様ごぶさたしております、とお名前を読んでご挨拶することが出来ます。

 

LINEやFacebookを使って常に関係を持っています。信用を得る為にはお客様と営業マンの相互理解が必要です。

 

細かい心理学テクニックというわけではありませんが、営業哲学が秀でていることがお分かりかと思います。家族旅行に行く際も携帯電話とメールはつながるようにしておく、顧客の自宅に仏壇があれば手を合わせて帰る、顧客の自宅前にゴミが落ちていたら拾っておく、といった行動はなかなかできるものではありません。

 

また、子どもの運動会でも社員旅行でも、何かあれば顧客のところに駆けつけるためにスーツを着ていくという点も驚くべき営業哲学です。

 

このような取り組みをしているからこそ、日本一のトップ営業マンと言えるのではないでしょうか。

 

営業マインドをどのように身につけるのか?

 

このような信用力を構築するには、下の図にあるように意識を変え、行動を変え、習慣を変え、変革することが重要です。しかしながら、営業哲学とも言える意識部分は容易に変えることは困難であるため、まずは行動から変えることが重要です。

 

 

ではどのように行動を変えるのでしょうか。結論から言えば、行動を変えるには心理学を押さえることが重要です。

 

次に挙げる六つの項目は営業心理学をまとめたものです。順番に説明していきます。

 

社会的望ましさ

社会的に好ましいパーソナリティ(好かれる性格)についての研究によると、その第1位は「謙虚さ」でした。そして、 この「謙虚さ」をアピールするためには、こまめなフォローによって「いつもお客様のことを気にかけています」という気持ちを伝えることが有効です。逆に、最も好まれていない性格には、好まれる性格とは逆の「不正直さ」などが挙げられています。 この結果を受けて、自分が顧客にどのように映るか点検してみることが必要でしょう。

 

好意の返報性

人間社会には、何かをしてもらえば、そのお返しをしなければいけないという社会的な規範が存在しています。これを「返報性の規範」と言います。好意についても返報性が存在しています。一般に、私たちは自分に好意を示してくれる人に好意を感じる傾向があるのです。アロンソンとリンダーは、この「好意の返報性」について研究しています。顧客との関係を深める時には、まずこちらから行動することが必要だということです。

 

自己開示

人間関係が親密になっていく過程では、自己開示が重要な役割を果たしています。自己開示の内容や状況にもよりますが、パーソナルな情報の交換が進むほど関係は深化するのです。 自己開示は、顧客との関係が深まることの他に、もう一つ重要なことがあります。それは、返報性と相まって、顧客の人柄や情報も把握できるということです。

 

態度の類似性

意見や態度が一致すると互いに好意を持つということです。スポーツで日本代表を応援している人の間では、たとえ知らない人同士でも連帯感が生まれていたと思います。日常の仕事では、世間話により一致する話題を見つけることが重要です。また、自己紹介カードをお渡しして、話題のタネをまいておくことも有効です。

 

スノッブ効果

スノッブ効果は「希少性」「特別感」を刺激する言葉ですが、転じて「自分は特別に思われたい」という深層心理も指します。不特定多数としての顧客ではなく、特別な顧客としての対応をすることで信用を獲得することが可能です。

 

単純接触の原則

第一印象が中立か好印象の場合に限って、接触回数が増せば好意度が上がるという法則です。ここで重要なのは、第一印象で与える演出です。第一印象が良ければ、接触回数を増やすだけで好意が高まるのです。

 

日本一のトップ営業マンにみる心理学テクニック

 

下記は先ほどの金言から社会的望ましさを抽出したものです。営業活動の一挙手一投足にこの「謙虚さ」が見られます。こまめなフォローによって「いつもお客様のことを気にかけています」という気持ちが伝わる点が理解できるのではないでしょうか。 この内容を踏まえて、あなたがどのように日々の営業で社会的望ましさを表現するかを考えることが重要です。

 

例えば旅行に行くなら、連絡がありそうなお客様には一言「日曜日までには申し訳ございませんが、家族で旅行で出かけています。ですが携帯電話とメールは繋がるようにしておきますので、いつでもご連絡ください。」と申し上げる心配りが大事なのです。(社会的望ましさ)

 

オーナー様のご自宅にご仏壇があったら、手を合わせて帰ってくる。ご自宅の前にゴミが落ちていたら拾っておく。それでもやることがなければご無沙汰しています、でもいいのでお礼状の一枚でも書く。資料のようなものがあればとりあえず直接お届けする。日々の積み重ねが大事です。(社会的望ましさ)

 

私は家族旅行中でも、子供の運動会でも社員旅行でも基本的にはスーツを着ています。どんな時にでもお客様のところに真っ先に駆けつけたいという常在戦場の思いを常にスーツを着ることで忘れないようにしているだけなのです。(社会的望ましさ)

 

オーナー様の呼び出しとクライアントの契約が重なった場合、間違いなくオーナーを優先します。オーナー様があって今の私がある訳で無下に出来るはずがありません。(社会的望ましさ)

 

下記は先ほどの金言から好意の返報性を抽出したものです。営業活動の細かい部分にお客様への好意を感じることができます。自分に好意を示してくれる人に好意を感じる傾向を踏まえて、お客様をより一層好きになることで行動が変わり、変革につながります。

 

売ったという言葉を使いがちですが、一つのことについてやりとりする場合あげるはもう一方ではもらうになります。教えることは学ぶことです。売ったと言いがちですが、正しい言葉ではありません。売ったは営業マン側の言葉です。(好意の返報性)

 

今月は売上ノルマをクリアするぞ!これは営業マンなら当然掲げているはずの目標です。しかし考えてみればこれは自分の欲を実現しようとする意識です。それより今月は●●様の為に一生懸命仕事しようという意識を持てば強い信念が伝わり営業マンとお客様の間に信用が生まれます。(好意の返報性)

 

お子様の名前は覚えています。子供さんの為の家造りという気持ちがあるので工事中のお客様常時10件は絶対に覚えています。(好意の返報性)

 

私は現場監督より現場に行っています。随時お客様に状況をお伝えする為、現場のスタッフを大事にする為です。常に7つ道具として鞄にちりとり、ほうき、スコップ、スリッパ、巻き尺、ドリンク理、タオルを持参しています。ドリンク類とタオルは現場の職人さんに差し上げる為で後は全て現場を大事に扱う為です。(好意の返報性)

 

それ以外の金言においても、それぞれの営業心理学テクニックが当てはまります。 中でも、自己開示や態度の類似性の観点で自己紹介カードを作る、単純接触の法則の観点でLINEなどで密に連絡を行う、などは比較的容易にできる行動変化ですので、積極的に活用していきましょう。

 

商品やサービスに対する価値観を共有し、「本音」で語り合います。本音が出てはじめて「心」を許すことが出来、信用にたどりつきます。(自己開示)

 

現場を常に訪ね、状況をお客様に伝えております。私は名刺の裏に簡単なプロフィールを入れています。ほとんどの方が不思議と共通点を探そうとします。このことで相手がどんな人か自分がどんな人間か分かるようになります。(態度の類似性)

 

過去の500組以上のお客様に対してお顔とお名前は正確に記憶しており、いつ何時お愛しても●●様ごぶさたしております、とお名前を読んでご挨拶することが出来ます。(スノッブ効果)

 

LINEやFacebookを使って常に関係を持っています。信用を得る為にはお客様と営業マンの相互理解が必要です。(単純接触の法則)

 

これらの営業心理学の要素で、それぞれ自分の営業活動をどのように行動から変えていくかを考えることが重要です。次の図は、ある住宅会社で行った行動変革の事例です。

 

 

変革事例においては、次の図のようなツールなどを活用することで効率的に営業メンバーの信用力を高めることが可能です。各営業メンバーにそれぞれの心理学要素においてどのような取り組みを行うかをまとめてもらい、定期的に確認するといったマネジメントを行うことが重要です。

 

 

なお、このツールは下のページよりダウンロードが出来ますので、ご要望に応じてダウンロードください。

 

 

本日のまとめ

 

改めて、本日のまとめをお示しいたします。

checkbox住宅業界には課題解決型営業が求められている

checkbox課題解決型営業を行う上で信用力が重要である

checkbox信用力は営業マインドであり、テクニックで身につけることが困難である

checkbox営業マインドは行動を変え、自身を変革することで長期的に身に付けることが出来る

 

以上、今回は営業における信用力を獲得するテクニックについてお伝えしました。営業哲学とも言える意識部分は、まず行動を変えることによって変革が可能です。ぜひ変革を目指して行動を変えていきましょう。

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