今回は、土地の集客対策に向けた五つの流れの中で、最後に位置づけられる「提案する土地の選定」について見ていきたい。
また、今回は土地なし客対応の最後のテーマとなるため、今までお伝えしてきた内容を振り返って、ハイライト版でまとめていこう。
では、本日の目次を示していく。
提案する土地の選定
まず、最後のステップである提案土地の選定から見ていこう。こちらについては、これまでの流れで提案すべき土地というものが明確に決まっているため、非常にシンプルである。次の図をご覧いただきたい。この図は、ゼンリンのマップを活用して、提案可能な土地を一覧にまとめたものである。
この一覧に関しては、これまで示してきた条件に沿って全物件に⚪︎×をつけて、希望している条件ではここしかない、と絞り込むことが重要である。
また、絞りこむ物件数は3件ほどが妥当であろう。そして、その3件から落とし込む物件を一つ決めた上で、その物件に誘導することが重要となる。ここまで来れば、3件とも物件見学を促せば意思決定につなげやすいため、「100点の建物は存在します。しかし100点の土地はないので、60点をつけることができれば見学予約しましょう」といったテストクロージングをかけて、見学の過程で最終物件に誘導することが重要である。
土地なし客へのアプローチ
では、ここからは土地なし客対応の総括をしていきたい。下の図をご覧いただきたい。この図は、住宅業界における営業フローを示したものである。
ここでいうと、②の営業名簿が営業の領域になるのだが、この中でも、熱が高い案件をAランクと定義し、熱が低い案件をBランクと定義している。これなでは、このBランクを「土地なし客」と定義し、土地問題をクリアにすることでAランクに引き上げる手法について述べてきた。
Bランクの顧客は、下の図にあるように、本当に家を建てることができるのかどうか、あるいは自分のペースで話を聞いてくれる良い相談相手はいるのか、といったことを懸念している。ニーズが潜在化しているBランク客は、商品説明ではなく、土地予算を含めて家が建てられるのかという懸念に対して丁寧に相談に乗ってくれる営業を求めているのである。
このような「まだ先客」に対しては、「初回面談で土地予算を押さえた上で次アポが取れている」ことが一つのゴールとなる。そのために、Bランク客の初回面談では、次の図のような流れを行うことが重要である。
土地探し提案のポイント
①土地探しのポイント
まず、土地探しのポイントについては、下の図にあるようなツールなどを活用しながら、土地探しのポイントを伝える。
その上で、失敗事例を語り、100点の物件を探し続けて失敗している人がたくさんいること、土地探しはレースであり、モタモタしていたら良い土地は見つからないことを伝える。そして、住宅業界のカラクリという情報格差を伝えることが重要である。
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